数年前、指導要領改訂によって教科書が変わると騒がれた時期がありました。
騒がれたといっても、騒いでいたのは教材会社と塾業界だったと思います。
「今後は教科書のページ数も大幅に増え、より大変になりますよ!」と。
実際に、英語は単語数も増え、しかも「これを中学生が習うの?」という難しい単語も増えました。
ただ、「教科書のページ数が増えるから大変」というロジックには私は疑問を持っていました。
教材会社は塾に教材を売るために、
塾は中学生に入塾を促すために、
それぞれ「教科書が分厚くなるし、大変」と騒いでいるじゃないかなと思っていたのです。
そんな過去を持っている教科書。
手元にあるので見てみます。
お、おもしろい。
ページ数が増えたことで、より細かく説明できるようになったり、欄外のコラムなどが挿入されたりしています。
例えば、中学2年生の理科には「たたら製鉄~日本古来の製鉄方法~」というちょっとしたコラムが載っています。
「たたら」といえば、宮崎駿監督の「もののけ姫」に出てきますね。
もののけ姫のセリフを覚えてしまうくらい何度も見た私にとっては「たたら製鉄」を見て「お!これはもののけ姫のやつ!へぇ~、本当にこうやって鉄を作ってたのか」とテンションが上がりました。
こんな感じで、興味をそそる話がちりばめられているのです。
もしかしたら、大人の方が教科書にハマるかもしれません。
大人になった今、教科書を読んでみると「なんてわかりやすく書いてあるんだ」と気づきます。
県立高校入試は教科書の範囲を出ることはありません。
土台になる教科書。
ぜひ、ご一読を。