この時期になるといろんなところで「これから大変ですね」と声をかけられます。
私が塾講師をしていること、そして3月頭に公立高校入試があることを知っている人からです。
正確な入試の日にちは今年は2月28日で、来年は2月27日ですけれど。
3月じゃないんだ
これからは2月最終週で定着するのかもね
まあ、3月上旬だろうが2月下旬だろうが大差はなく、「塾講師たるもの2月中は忙しいだろう」という概念が出来上がっていると思います。
大変でしょ
ところがどっこい、私にとってはだいぶ楽なのです。
おそらく塾講師をやったことのない人は「中学生に勉強を教えることが難しい」という認識を持っているんだと思います。
でも、塾講師達が集まったときに「勉強を教えるのが難しい」なんて聞いたことはありません。
もっと難しいことがあります。
それは「中学生の意識を勉強に向けること」です。
簡単に言えば「中学生に勉強させることが難しい」のです。
対して「勉強を教えること」は楽しいことなのです。
例えば、ボランティアでサッカーのコーチをやっているとしましょう。
自分はサッカーが得意だからコーチを引き受けたわけです。
そんな人にとってはサッカーを教えることは楽しいことでしょう。
自分がハマっているゲームを友だちに勧めるように、サッカーを子供たちに教えているわけです。
それは楽しいでしょう。
逆に、サッカーをやりたくないと言っている子にサッカーをやらせることは難しいでしょう。
塾講師も、サッカーのコーチも同じで「意識が向いてない子の意識を向ける」というのが一番大変なのです。
それに比べたら教えることなんてお茶の子さいさいです。
ここまで書けばわかったでしょう。
私が2月は楽だという理由が。
そう、2月は皆おのずと勉強に向いているので「勉強を教える」という楽しいことだけをしていられる時期なのです。
この時期になると受験生はさすがに「勉強したくない」という雰囲気ではなくなります。
倍率も発表され、あとはやるだけの状態ですからね。
それに感化されてか、元からそうなのか、下級生も「勉強したくない」という子がいません。
Lilyに来て静かに勉強しています。
まるで受験生のよう
こうなると、一番むずかしい「勉強させる」ということがなくなるので、楽しい部分しか残っていないのです。
そんな楽しい時期もあとわずか。
いざ目前にすると、なんだかセンチメンタルになりますね。