今はパソコンではタイピング、スマホではフリック入力で簡単に誰にでも読める字が書けます。
でも、そうなったのは長い歴史の中ではつい最近のこと。
それまでは「きれいな字を書く」というのは必須だったんじゃないかなと思います。
時代を4、500年遡れば日本は戦国時代真っ只中。
そんな時代は手紙でやりとしていました。
手紙というより巻物かもしれませんけれど。
とにかく「俺は隣国を攻めるから、お前も協力してくれ」なんていうやりとりは、文書を通していました。
その時、相手が読めない文字を書いていたら、意思疎通が上手くできないでしょう。
待っているのは死です。
どんなに優秀な策略を練ったとしても、それを共有できなければその策略は成功しませんからね。
そう考えると戦国大名は字の読み書きができなければ務まりません。
実際には右筆という、自分の代わりに文書を書いてくれる人がいたとは思いますが、大名まで出世する前や緊急時には自分で文書を書く必要があったと思います。
当時は、今以上に読み書きを重視されていたでしょう。
翻って現代。
意思疎通ができなければ死に直結するなんてことはまずありません。
字を書けなくても、パソコンやスマホが代わりに表示してくれます。
字をていねいに、字をきれいに書かなければいけない理由は薄れてきています。
だからといって甘く見ていると、国語の点数が低くなり、入試にも失敗し、後で痛い目を見るかもしれません。
私も、急いで書くホワイトボードの字はひどいものです。
いつもきれいに書けるように心がけようと思います。