整理整頓が苦手な人は、余計な労力を使います。
例えば英和辞書をどこにしまったかわからなくなったら、知らない単語に出会ったときにすぐに日本語訳を見つけることはできません。
さっと辞書を出せる人と部屋中を探し回る人では、答えに辿り着くまでに大きな時間の差が生まれます。
頭の中も同じようなもので、キレイに整理整頓されている知識はいざというときにスッと出せます。
ごちゃまぜの脳内ではそれができません。
この整理整頓する能力は、勉強だけに限らずあらゆる面で長所を発揮します。
今日の9年Aクラスでは歴史の授業をしました。
1911年の辛亥革命から中華民国成立、中華人民共和国成立、そして日中平和友好条約締結までを一本の線で繋いで板書をしながら話をしました。
リリイっ子達はうんうんと頷きながら聞いてくれました。
一通りの話を終えて「じゃ、今度は友達に教えるつもりで、今の話を再現してみて。どんな板書だったか覚えてる?」と投げかけてみました。
するとほぼ完全にコピーできていたのは社会が得意なS君のみでした。
Aクラスとはいえ、他のリリイっ子達は2行目で手が止まり、3行目までなかなかいけません。
これは授業の聞き方の違いによるものでしょう。
聞いているそばから、自分で咀嚼して、整理整頓した状態で頭の中にインプットする人と、「なるほどなるほど、わかるわかる」と言いながら聞き流してしまった人。
そこに大きな差が生まれます。
ちなみにS君が整理整頓しながら脳内にインプットできる理由はもう一つあります。
でてきた用語をほぼ全て覚えているのです。
なので、S君にとってはその用語を並べるだけの作業。
流れを理解すればいいだけなので、再現するのも簡単です。
ということで実はすでに授業を受ける前からアドバンテージがあったのです。
以上が「同じ授業を受けていても差が出る仕組み」だと思います。
まとめると
・授業を受ける時点で、その授業内に出てくる用語をどれだけ知っているか
・説明を聞く際、どういう心構えで聞いているか
この二点が重要ということですね。
ちなみにこれらを自然に体得していて、その上で学校の授業を受けている場合、塾は必要ないくらい学力が高いと思います。
そういう子が塾に通う場合はよりレベルの高い難問を扱うか、一つ上の学年の勉強をさせるのが良いと思います。
ひっくり返した砂時計 同じ砂が刻む違う2分
BUMP OF CHICKEN / 宇宙飛行士への手紙
皆同じ時間、同じ授業を共有しているように見えて、各々に積み重なるものは全然違う。
私も意識して日々を過ごしたいと思います。