部活の目標を「全国大会優勝」とするなら、日本一練習をしなくてはいけません。
「県大会優勝」なら県内一の練習を、
「県大会出場」なら市内一の練習をしなくてはいけません。
「1回戦突破」なら、相手校より練習すれば大丈夫です。
何を言いたいかというと「目標次第で練習量も変わってくる」ということです。
相手校より練習して、相手校に勝ったとしましょう。
そして運良く市内で1位になり、県大会に出場したとしましょう。
でも、たぶんそこで負けるでしょう。
最初から県大会優勝を目指してきたチームには勝てないと思います。
途中から急にギアを上げたところで、メッキはすぐに剥がされます。
最初からギアを上げていた相手には敵わないのです。
最初に決めるべきは目標でありゴールです。
それがあって逆算して、そこで初めて戦略が決まり、戦術も決まるのです。
県大会に出場したからには優勝を、ではなく
県大会で優勝するためにはまず県大会に出場しなくては、という順番です。
受験に置き換えると
成績が上がったから一高を、ではなく
一高に合格するために成績を上げなくては、という順番ですね。
目標と今にギャップがあるなら、
「現時点でギャップがあるということは、今までのやり方ではダメだったということか……。ギャップを埋めるためにはどんな勉強をすれば良いんだろう?」
という発想になるのも、目標を掲げるからこそ。
目標がない場合は「今までのやり方でいいのだろうか」なんて考えませんよね。
毎年受験生を送り出して思うことは「最終的に、志望校の偏差値に近づいていくんだな」ということです。
最初は偏差値40台であっても、偏差値60以上の志望校を掲げ続けた結果、最終的にその偏差値にたどり着きます。
こういう子は毎年現れます。
しかも何人も。
逆に、一時は偏差値60以上あった子が、偏差値45の高校を志望校にした後はずっと下がり続けて結局50を切るまでに。
塾に通っているということは、志望校が現在の実力より上だということがほとんどですので、後者の例は少ないのですが、それでも一人の話ではありません。
嘘でもいいからまずは志望校を掲げましょう。
そしてそれを掲げ続けましょう。
本当は優しくないとしても、優しいと言われる行動を取り続けたら、それはもう優しい人だと言って良いでしょう。
続けることで変わっていくのです。
でも、最初に掲げるものがなければ、どの方向に向かうべきかわからなくなってしまいます。
応援する人たちも、どう応援していいかわからなくなります。
ゴールを設定するところから始めましょう。
数学の証明に似てますね。
ゴールが決まっていなければ、証明はスタートできません。
ゴールがなくても時間は進んでしまいます。
でもその密度は、ゴールが決まっていてそこに向かっている同級生のそれと比べたら、だいぶ小さいものでしょう。
新9年生(新中3)は入試までもう1年ありません。
密度の濃い1年を過ごすためにも、まずはゴールを決めましょう。