定期テストの範囲表を見比べて

保育園の先生には「安全に保育してくれること」を、

小学校の先生には「集団生活のあれこれと、少しの学力向上」を、

習字の先生には「上手に字が書けるように指導してくれること」を、

スイミングの先生には「上手に泳げるように指導してくれること」を、

それぞれ望むのが一般的でしょう。

私も同じです。

習字の先生に「英会話ができるように指導してくれること」を望みませんし、

スイミングの先生に「上手に字が書けるように指導してくれること」を望みません。

友人Y

そりゃそうだ

とはいえ、スイミングの先生だからといって「スイミングを教えることしかできない」では、やっていけません。

生徒を獲得するための宣伝広告活動にも力を入れなければならないのです。

そういった場合は「見やすいチラシ」「魅力的なチラシ」を作る能力も求められるでしょう。

まあ、スイミングスクールの場合は、スイミングを指導する人と、そういうった宣伝広告活動をする人は別だと思いますけれど。

友人Y

チラシとかは事務の人が作ってたり、業者に丸投げしてそう

まあ、何はともあれ、営利を目的とする一般企業であれば、チラシの質も求められるのが普通でしょう。

でも、保育園や学校にはそれをあまり求めません。

「保健だより」「教室だより」が文字だらけで挿絵がなかったとしても、それに対してクレームを言ったりはしません。

そういったものの完成度を高めるために先生の時間を使うのであれば、それはしなくて良いと思います。

その時間を他のことに当ててもらいたいと思います。

友人Y

ただでさえ忙しそうで、大変そうだよね、先生って

SHIMIZU

頭が下がります

ここに、3つの中学校の中間テストの範囲表があります。

三者三様です。

「これをもっと見やすくして」と求めるわけではありません。

ただ、「学校によって、作る先生によって、だいぶ見やすさが変わるなぁ」と思ったのです。

まずはA中学校。

友人Y

よく見るタイプだな

次にB中学校。

友人Y

黒い帯があって、ちょっと凝っている感じ

最後にC中学校。

友人Y

シンプルだな

さあ、どうでしょう?

自分が上司の立場にいて、3人の部下に「中間テストの範囲表を作りなさい」と命じたとして、その3人が上の3パターンの範囲表を持ってきたら、どれを採用しますか?

友人Y

C中学校かな

SHIMIZU

なんで?

友人Y

シンプルで見やすい

A中学校の「時間」は要らないと思います。

範囲表ですから範囲が分かればいいのであって、時間割まで知らなくてもいいかなと思います。

詰め込み過ぎて見にくくなっちゃいます。

B中学校は「アドバイスと連絡」が一つの枠になっているせいで、それが「やっておいた方が良いよ」なのか「提出物だからやりなさい」なのかがわかりにくいですね。

そしてA中学校とB中学校に共通しているのが「範囲を一つの枠だけにしている」ということ。

対してC中学校は範囲を「内容」「教科書」「ワーク」の3つの枠に分けています。

ここは評価されるべきところだと思います。

範囲表なのだから、範囲が分かれば良いのです。

そして、それも見やすい方が良いのです。

どの教科も「教科書」「ワーク」のページ数を載せているのですから、C中学校のように別枠でまとめたほうが見やすいです。

また、こうやって枠を作ることにより、どの教科も同じような書き方に統一されるため、全体的に見やすくなります。

よって、C中学校の範囲表が一番見やすいです。

友人Y

やっぱりね

学校の各先生に負担は強いられないので、ここを直した方がいいとクレームを入れることはしませんけれど……。

ただ、「それよりも教育委員会が、フォーマットを作って上げればいいのでは」とは思います。

ある程度の型があれば、それにはめるだけなので、考える作業がだいぶ減ります。

現場の先生の負担を減らしてあげられるのは教育委員会次第なんじゃないかなぁと思います。

とはいえ、教育委員会がどんなもので、どんな活動をしているかを知りませんので、なんとも言えませんが……。

各中学校、担当の先生がそれぞれフォーマットを考えて、それぞれの中学校がそれぞれのやり方でやって……となってしまうのなら、賢い一人がフォーマットを考えて、それを各中学校で共有したほうが全体的なメリットがあるんじゃないかと思うのです。

この辺の効率化はしたほうが良いと思います。

友人Y

現場の先生の負担を少しでも減らしてあげなきゃね

今までの通常の宿題に比べて、タブレット端末の管理が必要になるなど、仕事はどんどん増える一方でしょうから、範囲表のフォーマット作成くらいの仕事は軽くしてあげたらいいのになぁと思います。

以上、各中学校の範囲表を見て思ったことでした。

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この記事を書いた人

学習塾Lilyの講師。筑西市出身。
「いかにわかりやすく教えるか」を追求することを好むが、教えすぎない指導を心がけている。

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