副教科の対策

社会では必要なスキルなのかもしれない。

教科自体ではなく「5をもらう姿勢」が

茨城県の入試は、英語・国語・数学・社会・理科の5教科の筆記試験でのランキングと、調査書(通知表の内申点)のランキングを使って合否を決めます。

それぞれのランキングで、AとBに分け、AAなら合格、BBなら不合格といったやり方です。

副教科や実技教科、技能教科と呼ばれる、美術・音楽・技術家庭・保健体育は、調査書の方に影響を与えます。

とはいえ、主要な5教科と比べたら影響は少ない方です。

「そうなると、副教科に手を抜くやつが出てくるから、そうならないようにしないと」となるでしょう。

東京都の入試はそんな感じがします。

東京都の場合は、茨城県と同じように筆記試験があります。

でも、それだけではありません。

3年生の時の調査書点を上乗せして、1000点満点で計算するのです。(令和5年度からは1020点満点だそうです)

筆記試験の得点:調査書点=7:3だそうです。

ということで、調査書点は30%の影響があります。

さらに、この調査書点の出し方が独特なのです。

5段階評価ですので、主要5教科がオール5なら、ここまでで25点になります。

そして副教科。

こちらはなんと2倍されます。

よって

4教科×5段階×2=40点

ここまでを一行で書くと

英語+数学+国語+理科+社会+音楽×2+美術×2+技術家庭×2+体育×2

となり、合計で65点になります。

調査書の点数は65点ですが、それを300点に換算して、筆記試験の得点と合計します。

そしてランク付けをして、合否を決めるのです。

副教科の内申点は2倍される。

つまり、副教科だからといって侮れないのです。

副教科の授業もしっかり受けて、期末テストなどでしっかり点数をとらないといけないのです。

おそらく茨城県の中学生より、東京都の中学生のほうが副教科を受ける真剣度が高いでしょう。

となると、東京都の制度のほうが優れているようにも見えますが、私は茨城県派です。

だって内申点というのは、絶対的な評価とは言い切れませんからね。

筆記試験は誰が採点しても、同じ点数になるでしょう。

(そうならない筆記試験は問題ありということになってしまいます)

でも、内申点はどうでしょう。

確かにある程度の基準はあると思います。

人によって数値が全く変わってしまっては、その数値をあてにできないことになってしまいますからね。

なので「期末テストで何点以上」とか「提出物の期限内提出率が100%」とか、そういった基準があると思います。

しかし、だからといって、公平かと言われれるとそうでもないでしょう。

期末テストを作るのはそれぞれの学校の先生……となれば、簡単なテストを作る先生もいれば、難しいテストを作る先生もいるでしょう。

そうするといくら「期末テストで95点以上なら内申点5にする」という基準があったとしても、それぞれの中学校で5を取る人数がまるで違ってしまいます。

そうすると難しいテストを作る先生がいる中学校の生徒たちが不利になってしまいます。

もしかしたらその対策も立てられているのかもしれませんけれど、私は東京都の入試制度はなんだかモヤモヤするなぁと思っているのです。

そこで東京で塾を開いている方に聞いてみたところ

副教科の先生はお年を召した方がたが多く、そういった方々に受けのいい生徒が成績高くなる、という、不公平感が漂うらしいのは否めません。 技術の先生で、何言ってるかよくわからない方がいるらしく、生徒が「ぐすん」って言ってます。学校は、そういう方を敬わざるを得ないのでしょうね。 社会勉強、というか、もはや、世知辛い。。

と言っていました。

なるほど。

社会勉強か……。

そう考えると、これほど為になるものはないかもしれません。

さらに前述の方のセリフです。

中3には、言ってます。 とにかく、おじいちゃん先生の授業は、 「先生の顔色をうかがえ!」「うなずけ!」「メモを取れ!」「好かれる努力しろ!」と。。

社会でうまくやっていく上で、重要なスキルですね……。

このために東京都は今のシステムを変えないのかもしれません。

そんな東京の中学3年生たちに、名言を送りましょう。

どんな誉め言葉にも惑わされない人間でも、自分の話に心を奪われた聞き手には惑わされるものである。

ジャック・ウッドフォード

東京の中学3年生は副教科は目を輝かせて先生の話を聞いてください。

茨城県の中学生は3年生に限らず、1年生のうちから「学年末テストで高得点をとる」ように頑張ってください。

でも、茨城県の場合は筆記試験当日の結果でひっくり返せるので、どちらかと言えば5教科の勉強をしっかりやった方がいいかもしれません。

ただ、授業を真面目に受けるというのは、その授業をしている先生から好かれるものです。

授業を真面目に受けてくれる生徒を嫌いな先生なんていません。

人から好かれるという意味でも、どんな授業も真面目に受けるという姿勢を常に持っておきましょう。

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この記事を書いた人

学習塾Lilyの講師。筑西市出身。
「いかにわかりやすく教えるか」を追求することを好むが、教えすぎない指導を心がけている。

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