お笑いコンビの中川家のネタで、お兄ちゃんがおかんに扮して実際の中川家の一コマを再現するコントがあります。
そこで繰り広げられるやりとりが本当に中川家の日常かどうかはわかりませんが、リアリティがあって面白いです。
その中で、中川家の弟礼二が、おかんに「DVD録画して」とお願いするシーンがあります。
それをおかんは激しく拒否します。
「DVDなんてわからん。あー、こわいこわい」
「怖いわけあるか。録画なんて簡単やから」
「いやよ、そんなわけわからんもん。あー、こわい」
「4時になったら、このリモコンのこのボタン押してくれるだけでええねん。ちょっ、リモコン投げんなや」
こんな感じです。
DVDという機械を触ったことがないおかんは、録画ボタンを押すだけでも嫌がります。
そして、簡単な説明も聞きません。
「DVDは未知のもの」という先入観を持ち、激しく自分の外に追い出そうとします。
今でこそ、私の親世代もスマホを持つようになりましたが、最初は大変でした。
中川家のおかんと同じように「分からないから触りたくない」となるのです。
ちなみにDVDに至っては「韓国ドラマを見るためなら」ということで、勝手に操作方法を覚えてました。
年配の女性の韓国ドラマ好きは何なんだろうね
未知のものは誰にとっても怖いものです。
だから、手を出したくないという気持ちもわかります。
でも、そうやってばかりで可能性を閉じてしまってはもったいないことです。
中学生にも同じことが言えます。
「1次関数なんて簡単だよ」といくら言っても「数学は難しい」という固定観念がある場合は、なかなか受け入れてもらえません。
「このリモコンのこのボタンを押すだけ」と同じように「まずはy=ax+bって書いてみて」と言っても、書けない子もいるのです。
中川家のおかんのDVDと同じように、先入観で拒否してしまっているのでしょう。
こうなってしまうと、そこを切り崩していくのにかなりの労力がかかります。
そうならないためには、柔軟性を持って「まずは言われたことを言われたとおりにやってみること」が一番です。
外国人の方に折り紙で「端と端をぴったり合わせて」と言っても、それができないらしです。
それと同じように、固定観念云々じゃなくて本当にできないという可能性もあります。
「言われたことを言われたとおりにやらない」子がいるとして、「やらない」のか「やれない」のかは大きな差です。
結局、どちらにしろその先に進めないわけですけれど。
未知なものに出会って混乱してしまうのかもしれませんが、先に行くには「やる」という岐路を選ぶことが必要です。
取って食われるわけじゃないんですから、怖がらずにやってみましょう!