中学生になると、小学校の計算はできる前提で話が進んでいきます。
正負の計算で、答えがマイナスになる計算がでてくるときは、ゆっくりたっぷり。
でもそこをすぎると「小数も分数も同じやり方だから」ということで、急に早くなります。
次に文字式に入ると、これまた最初はゆっくりたっぷり。
でも、一通りルールがわかると「小数も分数も同じやり方だから」といって急に早くなります。
新しい単元に入ると「ルール」は丁寧に教えますが、「小数や分数の計算の仕方」は教えません。
「小数の足し算引き算は、小数点を揃えて計算する」とか「約分の仕方」とか「通分の仕方」なんていうのは教えません。
小学生で習得済でしょ、というスタンスになります。
でも、計算でつまづいている子を見ると、中学1,2年生になっても小数や分数の計算が当たり前にできてはいないのです。
中学3年生だってそういう子はいます。
その場合、Lilyではもちろん小数や分数から教えます。
小学生に習ったときはよくわかっていなくても、中学生になってからなら習得は早いです。
とはいえ、すでに習得している子と比べると、進度はものすごく遅くなります。
感覚的なものですが「中学に入ってから数学ができなくなったが、小数・分数の計算はできる」という子と、「小数・分数の計算ができない」子を比べたとき、前者は1ヶ月で中学の計算はできるようになり、後者は6ヶ月かかります。
「ルールだけ」を教えるのと「ルール+計算の仕方+計算練習」では6倍くらいの差がある印象です。
小学生のときに毎日計算ドリルの宿題が出ていたと思いますが、それをきちんとやっていたかどうかで、その後の効率が大きく変わるのです。
それに気づくのは数年後なので、当時は特に気にすることもなく計算練習を甘く見てしまっていたことでしょう。
中学生ならまだいくらでも取り返せます。
高校生になってしまうと、もう決まってしまう感じです。
高校生からひっくり返そうとしても、そのままひっくり返すまで頑張れる人は1%もいないでしょう。
99%は諦めると思います。
そう考えると、最終期限は中学時代。
ギリギリで滑り込んできた子が多いLily。
なんとかしましょうぞ。
そういうのはLilyの得意分野ですから。