スマホで「ソファ」を検索すると、その後、やたらとソファの広告が表示されるようになります。
ギターを探せばギターの広告が、パソコンを探せばパソコンの広告が表示されるようになります。
「自分の行動が監視されているのか」と思ってしまいますが、ビッグデータが溢れている今、そこからレコメンド機能で表示されているわけです。
レコメンドなんていうと、なんじゃそりゃって思いますよね。
横文字が多い現代、うんざりしてしまう人もいるでしょう。
レコメンドをちょうどいい日本語に当てはめると「おすすめ」です。
レコメンド機能とは「おすすめ機能」ということで、あなたにおすすめの商品の広告が表示される仕組みになっているということです。
例えば40代の私に「入れ歯」とか「電動スクーター」の広告を出しても、効果はありません。
興味のない私はクリックしませんからね。
40代には40代に合った広告が出る方がお互いにメリットがあるでしょう。
ということで、レコメンド機能は私は歓迎です。
YouTubeでも同じ機能がついています。
見た動画に似た動画が表示されます。
「この動画を見た人は、こんな動画も好んで見てますよ」といった感じで、おすすめしてくるのです。
「BUMP OF CHICKENが好きなら、RADWIMPSも好きになると思うから、聞いてみて!!」っていう感じでしょうね。
今まではそうやって友達がやっていたことを、AIが勝手にやっている感じです。
で、実際にそれで見てみると、なかなか面白く、おすすめされた動画にハマり、そのままYouTube沼にどっぷり浸かるなんてことがよくあるわけです。
便利な機能ではありますが、ハマりすぎてしまうというデメリットの他にも「偏った意見になってしまう」というデメリットもあります。
先の兵庫県知事選挙ではSNSの力について言及されていました。
片方の陣営の動画を見ると、おすすめ動画にそっち系の動画ばかり表示されて、それを見ているうちに「みんなこっち側なんだ」という感覚に陥ります。
自分の意見に似た人ばかりが集まり、なにか意見を発信しても同じような意見が返ってくる状況をエコーチェンバーといいます。
そうすると、自分の意見と同じ意見の人ばかりを目にするようになるため、偏った考え方をしていることに気づかないなんていう状況になったります。
これがレコメンド機能の弊害といったところでしょうか。
よほど意識しないと、自分と逆の意見を持った人の声が自分の耳に届かなくなってしまうのです。
YESマンで固められているようなものです。
そうなると自分の間違いに気づきにくくなってしまいます。
レコメンド機能が溢れている昨今、反対側にあるものにも目を向けるようにしましょう。
両側知ったうえで、自分の意見を持つことが大事です。
あるがままにしていると、知らず知らずのうちに偏ってしまっている、ということを肝に銘じておきましょう。