成績戦隊アゲレンジャー
~塾に行っても成績を上げられないレンジャー達~
自分で調べずすぐ答えを聞くレッド!
自分がわからない問題を質問することは大切です。
でも、レッドはそれとは少し違います。
間違えたとき「聞いた方が良い問題」と「自分で調べた方が良い問題」があります。
本来は自分で調べた方が良いと思います。
でも、効率を考えると聞いた方が良いものもあります。
例えば、数学の大問の(2)のような問題です。
解説もあるので、それを読んで理解できるならそれが一番です。
でも、解説だけで理解できる中学生は多くはありません。
解説の理解に時間を割くのであれば、先生に質問しましょう。
各々の生徒のレベルを把握している先生なら「君はまだこの問題は解けなくてもいいから、後回しして他の問題にチャレンジしてみて」といったアドバイスもできます。
また、解き方だけを教えてあげたり、一度目の前で解いて見せてそれを自分で再現させたりと、「解説する」という行為一つとっても、ろんなパターンで生徒に教えます。
社会はというと、自分で調べる方が良いでしょう。
間違えた問題の答えが教科書のどのあたりに書いてあるかなども含めて、生徒に確認させたいのです。
何度も教科書を開いていると、どのあたりにどの用語が書かれているかを覚えるので、だんだん教科書で確認するスピードが早くなります。
そうすると間違え直しのスピードも精度もどんどん上がってきます。
アゲレンジャーのレッドは「Q1.鎌倉幕府を開いた人物は?」という問題に答えられなかったとき、先生にすぐ「Q1の答えはなんですか?」と聞いてしまうのです。
しかも、自分でそのテキストの解答を持っているにも関わらず。
これは「答えが見つけられない」というレベルではなく「解答をカバンから出して、該当ページを開いて、該当箇所を見つけるのが面倒だから、先生に聞いちゃえば手っ取り早くて良い」という怠け者の思想が根底に流れているせいです。
ちなみにLilyでは丸付けは講師がするので、リリイッ子達は解答冊子を持っていません。
よって、リリイッ子達は社会の問題で間違えたら教科書や参考書で自分で正解を見つけ出さなければなりません。
解答冊子を渡さないのも、その機会を奪ってしまうからです。
アゲレンジャーの行動をさせないための工夫をすでにしているということですね。
とはいえ、それはLilyの規模だからできることであって、もっと生徒を多く抱えている塾であれば、そういったことをするのも難しいと思います。
また「家でも丸付けできるように、解答冊子を配って欲しい」という要望があるので、解答冊子を渡さないというのも難しいでしょう。
学校のワークもだいたい同じ運用方法ですよね。
問題+解答を各生徒に渡して「丸付けして提出」という方法。
では、この方法でどれくらいの中学生が成績が上げられているかというと……。
2割~5割といったところじゃないかと思います。
残りは「解答を丸写しして、やったふりしてとりあえず提出する」というのが多いと思います。
でも、そうせざるを得ないし、やってこない(もしくは解答丸写しで満足する)生徒は、そのままスルーして先に進むしかないのでしょう。
この辺も「勉強の機会を平等に与える」というのが根底にあるのだと思います。
しかも、レッドは「解答を見る」ことすらせずに「聞いちゃえ」という思考回路で行動しています。
これは「すぐ人に頼る」「自分でなんとかしようという発想がない」といった、自立できていないことの表れでもあります。
学年順位1桁を取る子にはこういうタイプはいません。
やはり、アゲレンジャーはアゲレンジャーなのです。
自分もレッドの要素を持っているかも……と思ったら、これからは行動を変えましょう。