頑張るのは両方。
頑張ってほしいのも両方。
でもアドバイスするならどちらかにしてあげましょう。
人間、ストレスと感じると、他のことも停滞してしまいます。
中学生には「勉強」「部活」がありますが、もう一つ大きな悩みに繋がるのは「人間関係」です。
まあ、人間関係は別のカテゴリーというより、全てにおいて現れてきますけれど。
大人の場合は「家庭」「仕事」「人間関係」でしょうかね。
どれを上手くやるべきかと言われたら「全部」ですよね。
誰だってそれが理想です。
でも、どこかが崩れると、他の部分も上手くいかなくなってきます。
例えるなら「人間関係で悩んでいるときは勉強も手につかなくなる」という感じです。
「人間関係がうまくいかない……もういいや!人間関係は!……私は勉強一本で行く!」なんて言って、勉強に傾倒することなんてまずありません。
人間関係で悩みだしたら、他のことも手が止まってしまうのが普通です。
逆に言えば、一つを解決すれば他のことも上手く回り始めます。
部活で悩んでいる子に「部活も勉強も頑張れ」と言ったところで効果はありません。
逆効果になることのほうが多いです。
そりゃ両方頑張ってもらうのが理想です。
でも、それがうまくできないから悩むのです。
子供が部活で悩んでいるときは、部活の悩みを解消するだけに専念しましょう。
子供が部活で悩みを抱え、勉強も手に付きません。
そして子供は「部活を辞めたい」と言っています。
そのとき親は「部活を辞めても良いよ」と言うとします。
でもそこで「勉強を頑張ればね」というセリフを混ぜてはいけません。
子供には「親は私に勉強してほしいから、部活を辞めてもいいよと言ってくれただけ。心配して辞めても良いと言ってくれたわけじゃないんだ」となってしまい、閉ざしてしまいます。
そうなってしまえば、その後何を言っても後の祭りです。
部活で悩んでいて、それで勉強の手が動かなくなったのなら、部活の悩みを解決するだけでOKです。
部活の悩みがなくなれば勉強の手が動き出す可能性が高くなります。
「あのとき、親は自分のことを本当に心配して部活を辞めても良いと言ってくれた。今度は親のためにも勉強を頑張ろう」という気持ちになってくれることでしょう。
実際のところ、問題が一つ解決したところで、また次の問題が現れたりするので、すぐに勉強の手が動くかはわかりませんけれど「解決すべきは一番の問題ひとつだけ」という姿勢は持っていたいものです。
大人だって「仕事を辞めたい」と悩んでいるときに「仕事も家庭も頑張って」と言われても、うーん……って感じになりますよね。
一つのことで悩んでいたら、その一つを取り除くことに全力を注ぐのが良さそうです。