将棋の話

将棋の羽生善治九段は、タイトル通算99期です。

タイトル通算といっても、将棋を知らない人にはさっぱりだと思うので説明します。

将棋のプロ棋士は将棋をすることで稼いでいます。

他にも指導対局とか地方での営業、本の出版などでも稼ぎますが、基本は対局です。

その対局は「順位戦」と言って、月に1回程度あります。

各棋士は成績によって「フリークラス・C級・B級2組・B級1組・A級」と組分けされ、同組の棋士と対局します。

それぞれの組で優秀な成績を収めた棋士数名が上のクラスに上がり、下位の数名が下のクラスに落ちます。

A級まで登り詰め、さらにそこで1位を取れば名人に挑戦できます。

しかし、それ以外にも対局はあります。

タイトル戦と言われるものがあるからです。

そのタイトル戦で勝利すると、晴れてそのタイトル(称号)を得られます。

名人も一つのタイトルと考えると

  1. 竜王(りゅうおう)
  2. 名人(めいじん)
  3. 王位(おうい)
  4. 王座(おうざ)
  5. 棋王(きおう)
  6. 叡王(えいおう)
  7. 王将(おうしょう)
  8. 棋聖(きせい)

の8つがあります。

現在、一番多くのタイトルを所持しているのは、藤井聡太棋士で「竜王・王位・王将・叡王・棋聖」の5つを持っています。

これらのタイトル戦は基本的には1年に1回あります。その1回を1期と呼びます。

例えば今年、私が竜王戦で藤井竜王を倒したとしましょう。

そうすると私が竜王となり、私のタイトルは「1期」とカウントされます。

そして来年は、私は挑戦を受ける立場になり、その挑戦者に勝てば竜王のタイトルを保持することになり2期目となります。

もし来年負けたら、竜王のタイトルは奪われ、タイトルは「1期」のままです。

このタイトルは1期取るだけでも大変で、タイトルを1期でも持てれば超一流です。

タイトル戦はほぼ全て、プロ棋士が参加するので、その中でタイトルを取ったとなれば、そのタイトル戦の中で全棋士の中で一番強かったと言えます。

ですので、タイトルを取るということは超一流の証なのです。

プロ野球でいうならベストナインとか、サッカーで言うならW杯日本代表と言ったところでしょう。

タイトル保持者はプロの中のプロです。

そんなタイトルを99期も持っているのが羽生善治九段です。

タイトル戦は1年で1期ですが、羽生九段は7冠独占をしたりして、複数のタイトルを持っていたため、1年で7期や5期といった増え方をするのです。

そうやって積み重ねた結果、37年で99期のタイトルを得ました。

しかし現在はタイトルは一つももっていません。

100期を目前に、すべてのタイトルを挑戦者達に奪われてしまったのです。

天才羽生善治を倒す棋士が次々と現れたのです。

現在も羽生九段は、タイトル戦に挑戦しています。

なので100期も夢ではありません。

私はもちろん応援しています。

99期でさえ前代未聞ですが、100期という桁が変わる瞬間を見てみたいものです。

現役で2番目にタイトル期が多いのは渡辺明名人で、31期。

藤井聡太5冠は10期です。

彼らのタイトル期が3桁になるには最低でも10年はかかります。

10年間8冠独占しても80期ですからね。

99期がいかに突出した記録かがわかります。

羽生九段は52歳。タイトル99期。

渡辺明名人は38歳。タイトル31期。

藤井聡太5冠は20歳。タイトル10期。

ぜひ羽生九段にあと1期を頑張ってもらいたいものですが、下の世代の躍進がすごいので、難しいかもしれません。

さらに私の中では100期より99期のがすごい数に見えてしまい、このまま99期でもいいなじゃない?と思ってしまう節もあります。

なぜ99期がすごいと感じるかというと「カンスト感があるから」です。

カンストとは「カウントストップ」のこと。つまりこれ以上は数えられないというものです。

ドラゴンクエストというゲームでは、どんなにレベルが上っても99までしかいきません。

レベルは2桁までしかないのです。

だから99でカウントストップします。

99が最強なのです。

これが、レベル100があったらどうでしょう?

あれ?レベルって999まであるんじゃない?という感じがしませんか?

999に比べると100は小さく見えてしまいます。

なので、100はないことを望んでしまうのです。

100になった瞬間、次の目標は……え?999?という絶望を味わいそうな気がするのです。

ということで、羽生九段にあと1期を期待しつつ、このまま99期であることも同時に期待してしまう私です。

なぜこの話を記事にしたのか。

それは明日の記事につながります。

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この記事を書いた人

学習塾Lilyの講師。筑西市出身。
「いかにわかりやすく教えるか」を追求することを好むが、教えすぎない指導を心がけている。

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