臨機応変と初志貫徹

中学生を見ていると2つのタイプに分かれることに気づきます。

四文字熟語でいうなら「臨機応変」と「初志貫徹」といったところでしょうか。

初志貫徹は「猪突猛進」でも良さそうです。

各高校の合格最低点が下記だとします。

A高校 410点

B高校 380点

C高校 350点

D高校 280点

そして、模試の結果は300点でした。

その時「今回の結果を見て、350点のC高校に行けそうだから、志望校をCにしよう」と考えるのが臨機応変タイプ。

その時「自分は絶対にA高校に行きたいから、今回300点しか取れなかったけど、志望校はA高校のまま変えない」と考えるのが初志貫徹タイプ。

論点を簡単に言えば「点数次第で志望校を変えるか否か」ですね。

これには正解がありませんので、どちらが良いかはその子次第です。

私はというと、高校を決めるとき友達に「一緒に行こう」と言われたからそこにした、という理由ですので、どちらかといえば臨機応変タイプだったかもしれません。

伸びやすさで言えば、初志貫徹タイプのほうが良いような気もしますが、これもまた一長一短。

例えば「自分は300点だけど、410点のA高校に絶対に行く」という子は伸びやすいです。

でも逆に、志望校の点数をすでに超えている場合は「俺は280点のD高校に行く!今回は300点取れたけど、次回は350点取れるように頑張る!」とはなりませんので、こういう場合は伸びません。

少年時代の私は臨機応変タイプでした。

今もそんな気がします。

でも、初志貫徹のほうが良かったかもと思うこともあります。

ただ、それは「時と場合による」といったところでしょうか。

高校受験や大学受験の志望校なら初志貫徹タイプ、恋愛などは臨機応変タイプで。

どういう使い分けかというと、「自分次第でなんとかできる」という物事なら初志貫徹で、「自分ではどうしようもない」という物事には臨機応変に、です。

例えば、志望校であっても、「親が病気になり、私立には通えない」となった場合、それは自分ではどうしようもできない物事なので、臨機応変に「だったら公立に合格できるように頑張ろう」となります。

世の中の大富豪は初志貫徹のイメージがあります。

大きな野心を持って行動していたから大富豪になれたという人が多いんじゃないかなと。

初志貫徹には力強さがありますよね。

なので、そういうのにも憧れます。

憧れるということは、自分には備わっていないということの裏返しですので、やはり私は臨機応変に思考するタイプなのでしょうね。

臨機応変タイプで困ったことは特にないので、こちらも悪くないとは思いますが、高校受験に限っては初志貫徹タイプの方が良さそうです。

志望校が定まっていない高校受験は、ゴール地点がわからないマラソンと同じです。

どのくらいのペースで走るか、どれくらい力を入れるか、そういったことがわからずに迷走しやすいでしょう。

現在位置がどこであれ、ゴール地点が定まっていれば、戦略も立てやすくなります。

逆に、ゴール地点が定まっていないと戦略の立てようがないのです。

ということで、志望校を決めましょう。

ただ、志望校といっても、少年清水のように「とりわけ行きたいとは思わない」ということもあると思います。

そういう場合は「400点以上とる」とか「偏差値60にする」とか、具体的な数字をゴールとして定めると良いでしょう。

私はそれをしなかったので、中学時代はあまり伸びなかった反省があります。

リリイっ子達には2つのタイプを早めに知ってもらって、学力を伸ばしていってもらいたいと思います。

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この記事を書いた人

学習塾Lilyの講師。筑西市出身。
「いかにわかりやすく教えるか」を追求することを好むが、教えすぎない指導を心がけている。

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