一を聞いて十を知る

20問中1問間違えたとしましょう。

もちろん、その1問は解き直しますね。

で、そこで終わりにしてしまう子と、そうでない子がいます。

例えば間違えた1問がこんなのだったとします。

Q.立志社を結成し自由民権運動を進めた人物を次のア~エから選びなさい。
 ア 伊藤博文
 イ 大隈重信
 ウ 板垣退助
 エ 岩倉具視

アと答えたけれど×だったので、解説を見ると「板垣退助は立志社を結成し、自由民権運動を進めた」と書いてあります。

ということで、アを×にして、ウと書き直して、解き直しは終了。

ここで、本当に終了してしまうのか、そうでないのか。

友人Y

間違った1問を直したのなら、これ以上することないじゃん

「間違い直し」という観点で見れば「これで終了」として問題ありません。

でも「学力アップ」という観点で見れば、まだまだ終了ではありません。

選択肢に出てきた「伊藤博文」「大隈重信」「岩倉具視」は「どんな問題だったら正答になりえたか」を考えてみましょう。

そうすることで次回は伊藤博文、大隈重信、岩倉具視が正答になる問題だったとしてもすべて解けるようになります。

それをせずに「立志社=自由民権運動=板垣退助」としか身につかなければ、他の3人の問題には対応できません。

選択肢に出てくる用語は「今回は正答ではないけれど、重要だからね」というものばかりです。

「間違えた問題の正答を知る」だけでは1問分、点数にすると2,3点分くらいしか学力がアップしません。

でも、すべての選択肢を確認すればその4倍になるのです。

好奇心旺盛な子、知らないでいることが気持ち悪いと感じる子は、言われなくてもそういうことをやっています。

そして、そういう子の方が入試においては非常に有利です。

1問の間違いから4問分の学力アップが図れる子は、一を聞いて十を知ることができる子だと思います。

この能力は社会に出て大きなアドバンテージとなるでしょう。

やっていることをは入試に合格するための学力アップですが、そのやり方は社会に出ても通用します。

中学時代にこういったことの土台が築けると良いですね。

SHIMIZU

真理に気づいて土台を築く

友人Y

うまいこと言ったと思ってるな?

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この記事を書いた人

学習塾Lilyの講師。筑西市出身。
「いかにわかりやすく教えるか」を追求することを好むが、教えすぎない指導を心がけている。

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