3年生YさんはLilyの近くに住んでいるだけあって、YさんのLily滞在時間は人より長いです。
Yさんは知的好奇心が旺盛で、自分の興味がある分野は高校生の内容であろうと突入していきます。
Aクラスが彼女1人の時期がありましたが、その時期は彼女に合わせて高校数学や中学数学超難問ばかり扱っていました。
そんなYさんが質問してきました。
「二項定理ってなんですか?」
高校数学の記憶がある人なら、聞き覚えがあるかもしれませんね。
微分積分なら聞き覚えあるけど
二項定理の一部は中3で習います。
$$(a+b)^2$$です。
展開すると
$$a^2+2ab+b^2$$
となりますね。
これが高校数学では2乗だけでなく、3乗、4乗…となります。
$$(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3$$
$$(a+b)^4=a^4+4a^3b+6a^2b^2+4ab^3+b^4$$
これが延々と続くので、すべてを書ききれません。
そこで文字の出番です。
2乗、3乗、4乗、…と具体的な数字ではなく、すべてをひっくるめてn乗にしちゃいます。
$$(a+B)^n$$
aとbの2つの項を使った定理なので、二項定理と呼ばれます。
解説の中に「二項定理により」という文言があったようで、Yさんは「二項定理って何ですか?」と質問してきたのです。
ちなみに二項定理は数Ⅱの最初に出てきます。
つまり高校2年生で最初に習うということです。
それが解説で出てくるということは、さらにその先の問題を解いていたということになります。
どんだけ~
しかも、驚くべきはこれを休み時間にやっていたということ。
Yさんは受講時間中は高校入試用の中学の内容を学習し、そこから外れる場所は休み時間にやっていたのです。
将棋に疲れたら、詰将棋をやるという藤井5冠のようですね。
Yさんにとって数学は娯楽の一種になっているようです。
私も勉強を娯楽と思いますが、それはつい最近のこと。
学生時代はもちろん「勉強」
社会人時代は「仕事」
40を超えてようやく「娯楽」
今も社会人ではありますけど
勉強は娯楽という境地に達するまで、私は40年、Yさんは14年……。
Yさんも1位を取れる潜在能力を持っており、数学だけならJ君をもしのぎます。
ハイレベルな2人が学年を引っ張ってくれるので頼もしいです。
さあ、私も勉強勉強!