今日、紹介するのは9年生Mちゃんの結果です。
彼女がLilyの門を叩いたのは6年生が終わり、7年生になるというタイミング。
Lilyでは「最初のテストは自由にやらせる」という方針をとっています。
もちろん、生徒の学力を上げるのが塾の役目ですが、最初から手取り足取り教えてしまっては自分の実力がわからなくなってしまうからです。
また、勉強法もいきなり効率が良い方法を教えるのではなく、自分で試行錯誤した後で教えたほうがすんなり腑に落ちるということも踏まえています。
そんな環境下で迎えた中学生最初の中間テスト、結果は60位(98人中)でした。
この結果は想定の範囲内といったところです。
ちなみに、この順位のまま入試を迎えるとしたら、適切な高校は下館工業高校あたりになります。
Mちゃんのお母様は「下妻二高に行ってもらえれば」という感じでした。
下妻二高に行くには偏差値は50程度、明野五葉学園内の順位で言えば30位程度はないといけません。
さらに、Mちゃん自身は「下館一高」を掲げました。
下館一高は偏差値58程度、明野五葉学園内の順位だと15位以内に入ってないと…という高校です。
その目標を聞いたので、その後は効率の良い勉強法を伝え、学力を伸ばすために「ガンガンいこうぜ」に作戦変更しました。
負けず嫌いとのんびり屋の性格を併せ持つMちゃん。
緊張と緩和を繰り返しながら、着実に伸びていきます。
次の1学期期末テストでは36位。
いきなり下妻二高も射程圏内に入りました。
7年生(中1)は、教科書の内容も簡単で進度も遅いため、ちょっとやればすぐにできるのです。
そんな状況もあいまって、いきなり伸びたMちゃん。
ここで「やればできる」と気づいたのではないでしょうか。
多少の上下はありつつも、7年生の間は30位前後で、最後の学年末テストでは32位でした。
急にまた伸びたのが8年生(中2)の2学期中間テスト。
このとき、とれたのが11位。
TOP10ランクインまであと一歩のところまで来ました。
しかし、8年生の終わりごろの2月実力テストでは37位に後退。
「成績は上がり下がりを繰り返しながら、大きく見れば右上がり」というものだから、と伝えた記憶があります。
Mちゃんが変わったきっかけがあります。
それは英語プレゼンテーションフォーラムに出場したこと。
各中学校、5~6人でチームを作り、英語でプレゼンするというものです。
地区大会では上位に入り、県西大会まで進んだそうです。
県西大会の壁は厚くそこで敗れてしまったということですが、よい経験になったようです。
24校中3校しか県大会に行けないらしい
それはハードだ
私もその練習に少し付き合っていたのですが、そのやりとりをする中で「Mちゃん、こんなに英語ができるようになってたのね」と思う場面が多々ありました。
プレゼン大会は、決まったセリフでプレゼンするので、そこは練習量がものをいいますが、その後質疑応答があるのです。
もちろん英語で、です。
そうなると、質問内容を正確に聞くリスニング能力、回答をとっさに作る英作文能力、それを言うスピーキング能力が必要とされます。
入試のための英語の勉強とは違った「英会話」の能力が試されます。
こちらがかなり大変です。
それでも、Mちゃんは投げ出さずに練習を重ねていました。
その甲斐があったのでしょう。
9年生がほぼ全滅した茨統の最後の英語整序問題で、Mちゃんだけが正解にたどり着いていました。
Mちゃんの中学英語はほぼ完成しています。
英語は「一度点数が取れるようになったら、点数が下がらない」という特徴があります。
自転車の乗り方や泳ぎ方に似てますね。
一度習得したら、習得する前の状態には戻れないものです。
言語も体で覚えるところがありますので、そういうのに似た特徴を持っているのです。
この後も英単語や英熟語はたくさん覚えないといけませんが、Mちゃんにとっては中学英語にはもう山はないでしょう。
そんなこんなで迎えた今回の9年生の1学期期末テスト。
444点で、見事9位にランクイン!!!
適正な志望校は下館一高、下妻一高になりました。
98人中60位から考えると、3ランクくらいアップしてます。
当時「60位だから、一高は無理」と言ってしまっていたら、ここまでの伸びはなかったでしょう。
私はよく「志望校を掲げよう。掲げた志望校に学力が向かうから」と言っています。
最終的に志望校の偏差値付近に落ち着く中学生がほとんどです。
そして、「ちょっと無理かも」くらいの志望校や目標順位を掲げるのをおすすめします。
Mちゃんも次の目標は5位、その次は3位、最終的には1位と、徐々に切り上げていきましょう。
これ、昨日のE君にも言ってたね
10位以内に入ったら1位を目指したいでしょ
10位以内で満足しないんだ?
理想を掲げる事はたやすいのです。
ただ理想の追求を許された人間は少ない。
限りなくゼロに近いのであります
なんの受け売り?
ピンポンっていう漫画の風間竜一(通称ドラゴン)という人のセリフ
「1位を獲る」という理想を掲げるのは誰でもできますが、実際にそれを追求できるのは少ないということです。
でも、私は1桁順位に入ったら、その理想を追求して良いと思いますし、周りで見ている人も納得すると思います。
ということで、10位以内になったら、本格的に1位を獲りに行く戦略を考えると良いんじゃないかなと。
ただ、明野五葉学園1位にはR君が君臨しているので、引きずり下ろすのは至難の業ですけれど。
Lilyっ子達同士、切磋琢磨してもらえれば、私は嬉しいです。
今後のMちゃんの活躍も、乞うご期待!