アイデアをひねり出すKYな会話
K:この発想は凄いって思う商品とかゲームとかある?
Y:Wii。
K:コントローラーを片手で持って振るっていう発想は凄いね。
Y:あと、初代マリオカートで、緑の甲羅を後ろに置くという発想。
K:あれもよく最初から思いついたよね。さすが任天堂だ。
Y:まずはやってみて、こういうのがあったら面白いって思ったら、次に反映させるってのが普通だと思う。
K:ゲームは基本的に1より2、2より3って感じで、だんだん面白くなっていくもんだよね。
Y:そうじゃなきゃ、新しいの買う意味ないしね。
K:街づくりをテーマにしたシムシティーとか、RPGというジャンルを確立したドラクエも凄いと思う。
Y:ドラクエもだんだん面白くなってるしね。
K:でも、ある程度システムが成熟しちゃうと、中身の勝負になるよね。ストーリーが勝負かな。
Y:そうだね。グラフィックってそこまで重要じゃないしね。ゲームのグラフィックは初代プレステで十分だよ。
K:言えてる。
Y:君は、この発想は凄いって思う商品とかゲームとかあるの?
K:オイラはね、「モンスターファーム」と「バーコードバトラー」。
Y:懐かしいね。
K:まずモンスターファーム。これはゲームなんだけど、音楽CDを読み込ませると、モンスターが出てくる。世の中にあるCDを使うという斬新な発想。
Y:へー。
K:このためにCDレンタルする人もいたとかいないとか。演歌のCDからとんでもない化け物が出てきたりね。
Y:面白そうだね。
K:まぁ、オイラはやったことないから、よくわかんないけど。
Y:やってないのかよ。
K:発想が凄いなって思っただけ。
Y:ふーん。
K:次にバーコードバトラー。
Y:これはテレビゲームじゃないよね?
K:おもちゃかな。機械にバーコードを読み込ませると、これまたやっぱりキャラクターとかアイテムが作れる。それを使って戦わせる。
Y:バーコードは何でも良いんだっけ?
K:そう。世の中に溢れてるバーコードなら、なんでもオーケーという斬新なアイデア。
Y:バーコードならどこにでもあるしね。
K:「コアラのマーチが強いぞ」とかやってたんだろうね、当時は。
Y:やらなかったの?
K:うん。発想が凄いなって思っただけで、実際にやった記憶はない。
Y:またかよ。説得力ないな。
K:とにかく、世の中にありふれてるものを、別の使い方をするという発想が凄いね。音楽CDがただの音楽CDじゃなくなり、バーコードが子供にとっても意味のある数列になる。
Y:そういうのなんか作れないかなぁ。
K:なかなか思いつかないもんだよ。バーコードはバーコードとして、商品管理とか、レジでしか使わないものっていう常識に囚われちゃってるから、それを打ち破るのは至難の業。
Y:そうだね。
K:新たなものを生み出すのは難しいけれど、今あるものの別の使い方を考えるってのも思った以上に難しいもんだよ。
Y:確かに。
K:「洗濯バサミ」だって、そういう名前のせいか、洗濯物をはさむ以外の使い方って思いつかないもんね。
Y:それ以外の使い方あるのか?
K:伊東家の食卓かなんかでやってたよ。憶えてないけど。
Y:憶えてないんかい。
K:頭を柔らかくしていたいよね。
Y:そうだね。
K:冷蔵庫の中を見て、作れるものをパッと閃くのも、頭の柔らかさじゃない?
Y:経験ってのもあると思うよ。
K:そうそう。大人になると頭が固くなるのは、常識ばかり詰め込むからでしょ?
Y:うん。
K:でも、豊富な経験も大人の証。にんじんとたまねぎがあれば、あれが作れるっていう経験をたくさん持ってる人は閃きやすくなる。
Y:でしょ?
K:大人になると頭が固くなる人もいれば、逆に柔らかくなる人もいると思うんだ。
Y:そうだね。
K:後者でありたいね。
Y:うん。
K:何かを作ろうとすれば、自然と頭を使うと思うんだよね。
Y:ゲームを作るとか?
K:そう。じゃ、新しいゲームを作るとしたらどんなの作るか、それを考えてみて。
Y:オーケー。
K:今日は長くなったので、この辺で。
Y:あいよ。
K:じゃ、またね。
Y;ばいばい。