あっという間に、春期講習も折り返ししてしまいました。
気づけば、1年もすでに4分の1の3ヶ月が過ぎてましたね。
新中1は予定通りの進み具合。
先頭を走る子の進むスピードは予想以上で、今日2年生の計算に進むように指示ました。
彼女が早すぎるだけで、その他の子達も順調です。
新中2は、中1の内容からやり直している子もいますが、その子達もできなかった部分を順調に拾い集めてきているので、先頭との差が詰まってきました。
と、思いきや、先頭は先頭で、新中1同様ものすごく速いので、差は逆に拡大してます。
でも、ここは焦らずに自分のすべきことを徹底しましょう。
新中3は全員、社会の歴史を江戸時代まで仕上げるべく、授業をしています。
が、ここが一番の不安。
時間がいくらあっても足りなそうです。
これは私の授業力にかかっています。
ということで、一番の不安の種は私ということに……。
モチベーションを維持しようとするKYな会話
K:モチベーションを維持するのは大変なことです。
Y:そうだね。
K:以前、「恋とか、結果とか、あとからついてくるものを追っちゃ駄目」って話をしたでしょう?
Y:うん。
K:勝利も合格も、頑張った後についてくるものであって、それ先に求めて追いかけると、得られなかったときにガッカリするって話したよね?
Y:うん。でも、モチベーションって、「勝とう、合格しよう」っていう思いから生まれるんじゃないの?
K:そこ。その話をしようとして、話がそれて、随分と遠回りしてしまった。
Y:脱線得意だよね。
K:いいの。学校では脱線する先生の授業の方が面白かったでしょ?
Y:でも成績は伸びないよね。
K:面白い上に成績も伸ばして欲しいなんて、なんて欲張りな奴だ。
Y:また話がそれてる。
K:じゃ、この話題はまた今度やることにして、モチベーションの話。
Y:はい。
K:勝利とか合格ってのは、結果だよね?
Y:そうだね。
K:例えば、ダイエットで「5キロ痩せる」とかも結果だよね?
Y:うん。
K:勝利や合格や5キロ痩せた先には、輝かしい未来が待ってると思ってる。
Y:そうかもね。でもそこまで考えずに、ただ単に勝利したいって思ってるだけかもよ?
K:それはそれで構わない。でも、結果を求めてるっていう点では同じだよね。
Y:うん。
K:プロ野球選手だって営業マンだって、結果を求められます。
Y:そうだね。
K:世の中のものはすべからく結果を求められてるわけです。
Y:そうだね。あと、一応言っとくけど、「すべからく」の意味は「全て」ではないよ。
K:え、そうなの?
Y:調べてみ。
K:まぁ、いいや。とにかく、皆結果を求められてるから、結果を追ってしまう。
Y:当然の流れでしょ。
K:でも、この結果、追うといろいろ大変なんですよ。
Y:そりゃ簡単に思い通りの結果は得られないでしょ。
K:何が大変って、モチベーションを維持するのが大変なの。
Y:そうだね。
K:モチベーションさえ維持できれば、大抵のことはクリアできると言っても過言ではない。
Y:初心忘れるべからずって格言もあるしね。
K:そう。でも、そう言われて、ずっと持ち続けられるものでもない。
Y:状況がどんどん変わっていくからね。
K:そういうこと。で、どうしてだろうと考えてみた。
Y:うん。
K:求めているうちに、自分に負けちゃって、結果はどうでもよくなってきちゃうんだよね。
Y:ほう。
K:例えば「5キロ痩せる」を目的とする。
Y:うん。
K:そこにたどり着くために、ジョギングするとか間食をやめるとか、いろいろするわけです。
Y:うん。
K:でも、なんだかんだでやっぱり辛い。
Y:だろうね。
K:人は楽なほうへ流れてしまうから、東に楽に痩せられる方法があれば、行ってアブトロニクスを買うと言い、西に今流行ってる方法があれば、行ってビリー隊に入隊すると言う。
Y:ビリー隊、楽じゃなさそうだけど。
K:でも結局全部投げ出しちゃう。やってるうちに「こんなに辛い思いするなら、痩せなくてもいいや」って風に、気持ちが変化していく。
Y:ありそう。
K:さらには「ガリガリより、ちょっとぽっちゃりしてる方がいいでしょ?」とか言い出す始末。
Y:言いそう。
K:彼氏が「無理に痩せなくても、今のままで良いんじゃん?」なんて言おうものなら、それを録音して持ち歩くくらい甘い言葉に弱い。
Y:ダメダメだね。
K:どこで間違ってしまったんだろうか。
Y:途中で気持ちが変化した辺りだね。
K:最初の意気込みは良いと思うんだよ。「5キロ痩せる」でもさ。
Y:結果を先に求めてるけどいいの?
K:うん、そこはよしとしよう。ただ、それだと成功体験が得られる機会が少ない。
Y:どういうこと?
K:5キロ痩せるというゴールを設定して、それが達成できたと実感するのは、本当に5キロ痩せた時。
Y:そりゃそうだ。
K:つまり、何週間か何ヶ月を経て、ようやく成功を体感できる。逆に言えば、それだけ時間が経たなきゃ実感できないってこと。
Y:一日二日で急に痩せないんだから、そりゃ実感は出来ないでしょ。
K:そこ。ゴールが遠すぎるから、心も折れやすい。
Y:ほう。
K:君は「老後のために2000万円貯めて置こう」と思い立って、「65歳の時に貯金2000万円」をゴールとしたとき、そのために今からずっと頑張れるかい?
Y:無理だね。
K:でしょ?あと40年も先なんだから、なんとかなると思っちゃうし、そんな先のためにずっと頑張れる方がおかしい。
Y:でもダイエットなら長くても数ヶ月でしょ?頑張れない?
K:中高受験する小中学生を見ててわかるでしょ?あと3ヶ月って時期になってもまだ本気になりきれない子もいるし、ガス欠でへばってる子もいる。
Y:確かに。
K:自分に置き換えて考えてみなよ。例えば、あと3ヶ月、毎日腹筋30回できる?
Y:できない。いや、でも”入試で合格”みたいな目標があればできるかも。
K:じゃあ、毎日腹筋30回を3ヶ月続けたらハワイ旅行プレゼントだとしよう。
Y:いいね。
K:ほんとうに3ヶ月、毎日できる?
Y:できるでしょ。3ヶ月くらい。
K:お酒を飲んで眠くなっても、風邪で熱が39度あっても?
Y:できないかもしれない。
K:でしょ。
Y:毎日ってのは大変だ。
K:3ヶ月ってのも長いよ。心境の変化は一日一日訪れるから。
Y:そうだね。
K:ということで、途中で挫折してしまうのは成功体験の少なさが関係してる。
Y:でもダイエットの例でいえば、5キロ痩せたって実感するのは、本当に5キロ痩せたときでしょ?そしたら、途中で成功体験なんて出来ないじゃん。
K:うん。だからね、ゴールを別のものにしよう。
Y:例えば?
K:一日間食しなかったら、成功。
Y:それなら出来そうだ。
K:エスカレーター使わなかったら、成功。
Y:それもいけそう。
K:さらにジョギングもしたら、自分は凄い奴と思って良い。
Y:まぁ、そこまで出来るってのは実際凄いと思うよ。
K:ご褒美として、間食にプリンを食べてオーケー。
Y:いいんだ?
K:でも、そこで食べたら、間食したことになるから、その日の成功体験はなし。
Y:なんじゃそりゃ。意味ないじゃん。
K:とにかくそうやって、ゴールを近くして、毎日成功体験を味わえるようにする。そうすると、成功する日々が楽しくなってくる。
Y:なるほど。
K:子供の勉強も、そうやって成功体験を植えつけることで、楽しさを教えるでしょ?
Y:そう?
K:例えば「掛け算九九、全部言えたね!すごーい!!」とか言って、褒めるでしょ。
Y:うん。
K:それが子どもにとって成功体験なのです。
Y:なるほど。
K:だから、「鉛筆を持ったら成功」って思わせればいいんだよ。
Y:それでいいんだ?
K:教育ママは「正解しなきゃダメ」って言って、勉強してるだけじゃ褒めない。それが良くない。子供は勉強してる姿を見せるだけでゴールに達したと思っていい。
Y:そこまで行くのも結構大変だもんね。小学生は特に。
K:そうやって、成功を積み上げた後、5キロ痩せたり合格したりと”結果”がついてくる。
Y:そうだね。
K:この順番が大切なんじゃないかな。
Y:わかったけど、聞きたいことが出来たから、明日聞いてもいいかな?そろそろ紙面が足りなくなるから。
K:いいよ。空気を読むようになったね。
Y:でしょ。
K:じゃ、またね。
Y:ばいばい。