見られることは嫌なこと。
私はそんな考えの子供でした。
小学生時代に習っていた習字での、あるエピソードを思い出しました。
私のいとこが習字の先生に
「先生、私が書くところずっと見てて」と言って、ゆっくり文字を書き始めたのです。
そしてそれを見ながら先生は「はい、そこで止めて。はらって。もっと伸ばして」と指示をしていました。
いとこはまさにそれを望んでいたし、それを理解してすぐに対応する先生もさすがです。
その後、先生は「普通は『(書くところを)見ないで』って言うんだけど、あなたは変わってるねぇ」と、いとこに言いました。
私はその先生の言うことがもっともだと思いました。
だって、私なら書いているところをずっと見られたくありませんでしたから。
なんだかダメ出しされるような気がして、「どんなことを考えながら見てるんだろう」と考えてしまって、気が気じゃないからです。
注目されることが嫌な少年清水は、見られることも嫌でした。
たぶん、こういう子はたくさんいるでしょう。
リビングで勉強している子がいたとして。
それを見た親が、その姿を褒めるのであれば、その子はリビングで勉強し続けるでしょう。
逆に「集中してやりなさい」とか「ほら、ここ間違ってるじゃない」と指摘してしまうと、子供はリビングでの勉強をやめてしまうでしょう。
見られることに善悪があるわけではなく、見られた後の周りの人の行動次第で”見られたい”か”見られたくない”かが決まります。
いや、そうとも言い切れませんね。
思えば少年清水は、見られたところで叱られたり指摘されたりするわけじゃないにも関わらず、「見られたら怒られるかも」というマイナス思考が強かったので、見られるのが嫌だったのでしょう。
そういう場合は、実際に周りの人の行動云々ではなく、その子次第ってことになりますね。
この”見られることは嫌なこと”という価値観はしばらく持っていました。
大人になって、見られることは悪くないのかもと思うようになりました。
芸能人が若くあるのも、多くの人に見られるからでしょう。
仕事で出世するのも、仕事をしている姿を見られているからでしょう。
本来、良いことをしているのであれば、見られて嫌どころか、むしろ見られたいと思うはずです。
そう考えるようになり、見られることはむしろ良いことだと思うようになりました。
このブログが毎日続いている理由もまさにそれです。
誰が見ても、見ていなくても、毎日書こうと決めて始めたこのブログ。
一番の読者は私自身ですので、自分のために書いているようなものでした。
しかし、続けていると定期的に読みに来てくれる読者はつくわけで。
毎日アクセスしてくださる保護者様がいます。
Lilyを卒業したにも関わらず、定期的に覗いてくださる保護者様もいます。
ブログに書いた内容に関して、感想や自分の意見をLINEしてくださる保護者様もいます。
そういうのがあるたびに、毎日書こうという意欲がわきます。
ちょっと前までは3日、4日溜めてから一気にUPしてましたが、毎日アクセスしてくださる方がいることを知り、ここ最近は毎日1つずつUPするようにしました。
これがまさに見られることのメリットですね。
注目されるからこそ、それに応えようとするようになる。
逆に誰にも見られなくなったら、100%手を抜きます。
いくら自分が読者だからといっても、私だって手を抜くでしょう。
親が子供のテスト結果を見なくなってしまうと、その子は”親に見せなくてもいいんだ”と思うようになり、その後も見せなくなるでしょう。
「人間、テストの点数で価値が決まるわけじゃない」という考えでテスト結果を見なかったとしても、その子は”親は自分に興味ないんだ”と考えてしまうかもしれません。
かといって、積極的に見にいったはいいものの、結果があまりに悪くて「なんでこんな点数なの!!」と言ってしまったら、その子はやはり見せるのをためらうようになりますからね。
親の加減って難しいですよね。
基本はどんな点数でも良いところに目を向けて「ここが良かったね!次はここを頑張ればもっと伸びそうだね!」と言ってあげるのが良いと思います。
まずは全肯定。
からのアドバイス。
こういうことをしても、子がテスト結果を見せてくれなくなったとしたら、親子関係のどこかでギクシャクしているかもしれませんので、そこは各自振り返ってもらうしかありませんね。
基本的に、人は人に見られることが好きです。
人間は承認欲求をもった生き物なのです。
「見られたくない」というのは何か理由があります。
4歳の小春は「ねぇ、見て見て!」と、すきあらば”見てみて攻撃”をしかけてきます。
友人の子も4歳くらいのときはそうでした。
4歳前後の子って見て欲しがりますよね。
その思いは基本的にずっと持っていると思います。
嫌いな人には見られたくないかもしれません。
でも、好きな人には見られたいですよね。
子供にとって親は大好きな人でしょうから、基本的には親に見てほしいのだと思います。
その思いは中学生くらいまでは確実に持っているはず。
子供に「見られたくない」と言われても、見られることのメリットを説いて、ぜひ見てあげてください。
そしてこのブログも毎日見てくださいね。