得意なことがあったこと
今じゃもう忘れてるのは
それを自分より
得意な誰かが居たからBUMP OF CHICKEN / 才悩人応援歌
世の中には、人の夢を打ち砕くほどの才能を持った人が溢れています。
将棋の藤井聡太四冠と対戦した人は「こんな人がいるなら、俺はプロになれない」と感じるんじゃないかと思います。
野球でいうと大谷翔平選手ですね。「ああいう人がプロになるんだろう」と対戦相手は思ったに違いありません。
どんな分野でもトップにいる人は、中途半端な人の野望を刈り取っていると思います。
私も見事に刈り取られた一人です。
創作が好きな私は、曲を作ったり、動画を作ったり、漫画を描いたりと、いろんな分野に手を出しています。
が、その全てで”本物”を目の当たりにして、諦めてしまうのです。
松本大洋。
私の漫画家の夢を刈り取った天才です。
この人に勝つのは無理だと思わされます。
芸術分野なんて勝ち負けじゃないにも関わらず、です。
代表作は「ピンポン」ですかね。
窪塚洋介が主人公で、実写化もされたので知っている人も多いかも知れません。
が、漫画界全体から見たら、一般にはあまり知られてない人だと思います。
絵が独特なので、苦手な人もいるはず。
食わず嫌いが多いであろう絵柄です。
ハマる人にはハマります。
構図、セリフ、人間描写。
天才っていうのはこういう人なんだ、とわかります。
松本大洋の作品で「Sunny」というものがあります。
様々な理由で親と暮らせなくなった子達が集う施設”星の子学園”で繰り広げられる日常が描かれています。
この作品を見ると、子供にとって親とは何かを考えさせられます。
子供にとって、親がどれほど大きな存在なのか……。
おそらく主人公である春男という小学生は、かなりの問題児です。
学校をサボるわ、同級生を殴るわ、万引をするわ……。
施設の職員である、親代わりの足立さん(おそらく40代か50代)も手を焼いています。
その春男を別の施設である”四日市ハウス”に預けるという話が持ち上がります。
その時、足立さんは言います。
ワシのそばで更生させなアカンおもいます。
それに対し、よぼよぼの園長が言います。
それともキミの自尊心がそない思うんやろか?
さあ、春男はどうなるのか。
結末を言うほど野暮じゃありません。
気になる人は、ぜひ読んでみてください。
なんなら、私が貸し出します。
それくらい読んでほしいのです。
そして、SUNNY談義をしたいのです。
人を育てるのは、一人じゃない。
私は毎日Lilyっ子たちを見ていますが、このままずっと成長を見守りたくなってしまいます。
「巣立たなくたっていいんだよ」
その言葉が喉まで出かかったりします。
でも、Lilyっ子一人ひとりを思うのなら、巣立たせることが最善です。
私がLilyっ子たちにできることは、3月3日でひとまず終わります。
そこから先の成長は、別の誰かにバトンタッチです。
願わくは、その誰かも、Lilyっ子たちを本気で想う人であらんことを。
※Sunnyに興味がある保護者の方がいらっしゃったらLINEくださいm(_ _)m
もともと電子書籍で持っていたのですが、貸し出し用に紙媒体のものも買ってしまいました(笑)