私が中学生の頃、トルネコの大冒険〜不思議のダンジョン〜というゲームが発売されました。
これは画期的なゲームで、1,000回遊べるRPGというキャッチコピーで宣伝されていました。
それまでのRPGといえば、ドラゴンクエストに代表されるように「全滅しても、そこから再スタート」というのが一般的でした。
最初はレベルが1であっても、鍛えてレベル20になったら、例えそこで全滅してもレベル20から再スタートできます。
レベルは年齢的なもので、一度そのレベルになってしまえば、もう戻ることはないというのがRPGの常識だったのです。
しかし、不思議のダンジョンは、その中でどんなに強くなろうと、例えレベルが100になったとしても、ダンジョンを出たらレベル1になってしまいます。
一般的なRPGはレベル99など、カウントストップするまであげられ、そこが終着点になってしまいます。
しかし、トルネコの大冒険にはそれがありません。
また、入るたびにダンジョンの形が変わるので、まさに1000回遊べるのです。
ダンジョンは地下深くに広がっていて、深くなるごとにモンスターも強くなっていきます。
初めてプレーすると地下の5階くらいでやられてしまいます。
そうすると、次はまた地下1階からレベル1の状態に戻ってスタートします。
何度も全滅して、何度もレベル1に戻されて心が折れそうになりますが、それでもトルネコは不思議のダンジョンに挑みます。
そうしているうちに、最初は地下5階までしかいけなかったのが、いつの間にか地下10階、15階とどんどん先に進めるようになります。
トルネコのレベルは1に戻っても、経験値を積んだプレーヤーのレベルが上がっていて、うまくなっているのです。
ゲームの中のキャラクターがレベル1になっても、現実世界で操作しているプレーヤーの腕が上がっているので、前回より深くまで進めるのです。
このプレーヤーは現実世界でそのまま中学生に当てはめることができます。
テストの過去問を何度も繰り返すプレーヤー。
そのうち、攻略が身についてきます。
そうすると、次は初めて出会ったモンスターでも攻略できるようになるのです。
プレーヤー自身のレベルが上がっているからに他なりません。
解き直しするときも同じです。
最初に解き直しするときは、教科書のどこに書いてあるかがわからないため、時間がかかります。
でも、同じ作業を2回3回と繰り返すうちに、どこに書いてあるかを把握するので、だんだん時間が短くなります。
最後には、教科書を確認せずとも頭の中に入っている状態になります。
解き直しの時間が短縮されるのももまた、プレーヤー自身のレベルアップによるものです。
だからまずは経験を積みましょう。
以上のような話を中学1年生にして、自分で解き直すことの重要性を説きました。
県立高校受験の基本は教科書。
まずは教科書を徹底的に読み上げましょう。
どこに何が書いてあるかまで覚えてたら、上位層への仲間入りです。