勉強で最初にやるのは暗記です。
重要語句を知るということですね。
自分の部活で、初めてその部活をやる後輩に指導するシーンを想像してみてください。
そこで専門用語なしで会話できますか?
例えばバスケ部なら
「パス回してパス!
あ、駄目!それはトラベリング!
じゃ、そこからスローイン!
ダブルドリブルしないように!
あなたはガードでしょ!
よし!カットインして!
スクリーン!しっかり!
はい、そこでレイアップ!
リバウンド!」
パスやスローインくらいならわかるでしょう。
でもトラベリングやらレイアップやら、何それ?状態ですよね。
「カットインして!」と言われても何をどうすればいいのやら。
これが今挙げたカタカナの用語を全部わかっている人同士なら意思疎通ができるでしょう。
でも、今挙げたカタカナ用語を一切使わずに意思疎通を図ろうとしてもまず無理です。
バスケを上達させるには、バスケ用語を知らないといけないのです。
知らないままバスケの試合に放り出されても動けません。
指示を出されても、その指示の中身が理解できませんからね。
ラグビーで「ノックオン」だの「オブストラクション」だの言われても全くわからないでしょう。
その分野で活躍するには、その分野の用語を知ることが絶対です。
とはいえ、最初に全部覚える必要はありません。
経験者だって、全部言えないでしょうし。
よく出てくるファウル名なら覚えてますが、そうでない細かい用語はわかりません。
自動車免許を取る時に覚えたマイナーな標識を忘れたって、日常生活を送るには困りませんし。
ただ、それでも「これだけは知っておかなければいけない」という用語が、それぞれの分野にあるでしょう。
自動車免許でいえば「標識」という言葉を知らないと話にならない、といった具合です。
「標識」という言葉を使わずに会話しようとすると
「ほら、中に大人と子どもの絵が書いてあるあの丸いやつあるでしょ。あれは『歩行者専用』っていう意味だからね」と言う羽目になります。
「標識」という言葉が使えるなら「ほら、あの標識あるでしょ。あれは『歩行者専用』っていう意味だからね」とスマートになります。
3年生の理科で学習する「イオン」
「イオンとは原子が電子を失ったり、電子をもらったりして、電気を帯びた状態になったものを言うよ」という説明は、「原子ってなんですか?」というレベルの人には伝わりません。
イオンを学習するまでには「原子とは何たるか」を身につけていないと、イオンの話をしても全く意味なく終わってしまいます。
だから、まずはそれぞれの教科に使われる専門用語をある程度覚えないといけないのです。
それを身に着けていない人に、説明するのは至難の業なのです。
だから、授業を実のあるものにするためにも、用語を知ることが大切なのです。
本来それは家でもできることです。
塾でやるのはもったいない。
でも、2,3年生で暗記ができてないという人は、今までそこから目を背けて来てしまったんだから仕方ないですね。
もちろん、日々着々と用語を身につけていた子達もいます。
課題だと言われなくても、自ら暗記モノを進めていたのです。
そういう子達は過去問演習などの実力アップの課題を出しています。
今までのツケを払うなら今しかありません。
ここからがスタートです。