10月になりました。
3年生の頭の中では、入試までのカウントダウンの針が動き出したことでしょう。
最近Lilyっ子たちを見ていて思いました。
今が変化のときだと。
ギアをもう1段、2段上げないといけません。
まず変わるべきは殿(しんがり)をつとめている子たち。
殿とは最後尾のこと。
本来は、軍が退く時、最後尾にあって、追って来る敵を防ぐこと。またその部隊。
つまり、自分の前を行く味方を守るため、自分が一番後ろになって、追手をやっつける役目です。
が、そんなかっこいいのは戦の話。
学力で殿をつとめても、その後ろの追手は誰もいません。
まずは中間層に追いつきましょう。
そのために必要なのは”強制”です。
なぜなら「覚えておいてね」「やっておいてね」では、できていない現実があるからです。
言っただけでは動けない。
だから殿の位置に甘んじてしまっているのです。
その層にいる子達はまず「最低限の知識」を手にしないといけません。
これなくして、学校の授業にいても、それが塾であろうとも、身につかないのです。
大工さんに例えましょう。
親方と新入りの会話です。
親方「おい、新入り、スパナ持ってきてくれ」
新入り「スパナ?」
親方「あ、あと糸ノコも」
新入り「え?誰の子ですか?」
親方「子どもじゃねぇ。糸ノコだよ、糸ノコ。糸ノコギリ!」
新入り「それってどんなものですか?」
親方「お前、糸ノコも知らねぇのか!じゃあ、カンナは知ってるか?」
新入り「カンナ?親方の奥さんの名前ですか?」
親方「新入り、お前、あっちでじっとしてろ」
まるで漫才のようになってしまいます。
その世界に飛び込むからには、その世界で使われる用語を知っておくのは必要なのです。
だから、勉強の世界では「英単語を覚えなさい」「計算力をつけなさい」と言われるのです。
いくら日本語だからと言ったって、漢字が一切読めなければ国語の文章だって読めませんからね。
勉強の世界で生きていくのに必要なのは用語の暗記です。
これは勉強ではありません。
勉強するスタートラインに立つための事前準備です。
それをおそろかにしてしまって、とりこぼしてきた生徒は、今からそれらを拾い集めなければいけません。
3年生はもう時間がありません。
2年生も余裕ぶっていられません。
さてここからが本題です。
今、Lilyっ子達は全員が”時間”で動いていると思います。
”19時に来て20時20分に帰る”といった具合です。
その間、何をしていても帰れます。
計算問題を100題解こうが、1問も解くまいが、時間が来たら帰れます。
それが、今の”最低限の知識が入っていない状態”を生み出してしまっている要因の一つでしょう。
そこで、私からの提案です。
”1日の課題をもらい、それが終わらなければ帰れない”という状況に置いてみてはいかがでしょう。
私はぜひやりたいのですが、これが出来ない一番の理由は”送迎”です。
生徒本人だけで塾への行き来ができないため、どうしても送迎してくれるご家族の事情に合わせざるを得ないのです。
そして、その結果、今があります。
今、ここが変化のときです。
例えば私が5枚のプリント課題を出し、その解く様子を見て「あと残り1枚になったので、20分後の21時30分にお迎えお願いします」と保護者様にLINEをする。
こういったシステムで”1日1日の課題を必ずこなす”という決意を持たせたいと考えています。
3年生は私立入試までは残り100日ちょっとです。
「やれるだけやった1日」を積み重ねていかないと、受験直前になって逃げ出したくなるでしょう。
Lilyで入塾者数を制限しているのは、こういうシステムをやろうと思ったときにできるようにするためです。
人数が多くて座席がなくなってしまう場合は、これは出来なくなってしまいますからね。
今いるLilyっ子たちの座席は全員分あります。
なので、明日からでもこのシステムは導入可能です。
しかし、ネックになるのが2点あります。
”ご家族様の送迎”と”本人のやる気”です。
「お迎えの時間がわからない」「迎えに来たのに何十分も待たされた」といった場合、送迎してくださる保護者様にはかなりのストレスになってしまうと思います。
また、本人が望んでないのに”課題を終えるまで拘束する”と、これまた生徒にとってかなりのストレスです。
ストレスがあると続きません。
2,3回やって 投げ出すのが落ちです。
ですので、よく考えて、よく話し合って、やるときは覚悟を決めてやりましょう。
3年生は「そこまではしたくないから、志望校を下げる」というのも手段の一つです。
試されているのは、思いの強さ。
私が提案するのは、”時間”ではなく”内容”で動くシステム。
具体的には”その日の課題が終わるまでは帰れない”というシステム。
あなたはそれを取り入れますか?
強い思いには本気で答えたいと思いますので、Lilyっ子たちの意見をお待ちしています!