昔「私、誰かと一緒にお笑いを見られない」と言っていた人がいました。
理由を聞くと「隣で誰かが笑っていると、なんか引いちゃって」だそうです。
誰かと一緒にいた方がつられて笑ってしまいそうなものですが、そういう人もいるもんですね。
まぁ、気持ちはわかります。
「笑う」と対象的な「怒る」でもそうですよね。
例えば、同じアーティストが好きな2人がいたとして、そのうちの片方が自分、もう片方が友達だとします。
その2人で盛り上がってるときに「あのアーティストが好きなの?あんなのどこがいいの?」とけなす人が現れたら……。
カチンときて、そんなことを言う相手に文句を言おうと思った矢先、隣の友達が怒り狂って「うるせー!お前なんかにあのアーティストの良さがわかるかぁ~~!」と罵詈雑言をその相手に言っていたら、自分は「まぁまぁ」と友達をなだめるでしょう。
本当は自分がいろいろ言いたかったとしても、隣の友達の勢いが勝っていたら、自分はちょっと引いてしまうのです。
なんだってそうです。
自分が得意だと思っていても、隣の人がもっと得意だったら、自分は得意だと言えなくなってしまうのです。
得意なことがあったこと
今じゃもう忘れてるのは
それを自分より得意な誰かがいたから
BUMP OF CHICKEN / 才悩人応援歌
こんなふうに、誰かが自分以上に感情を表したり、頭角を表したりすると、自分は一歩引いてしまうのです。
これは人間に備わっている本能みたいなものだと思います。
バランスを取るようにプログラムされているのでしょう。
もちろん、片方が燃えて、その熱量が伝わって、もう一方も燃えるということもあるでしょう。
でも、大概のことは片方が燃えたらもう一方は火消し役みたいになると思います。
漫才でいうボケとツッコミみたいなものですね。
勉強で、周りが燃え上がれば燃え上がるほど、本人の熱は引いていく……そういうことも往々にしてあります。
相手の炎を燃え上がらせたいときは注意が必要ですね。