中学3年生の数学で習う「解の公式」
これを使えばどんな2次方程式も解けるという最強の公式です。
ただ、この公式に疑問を持つ生徒がLilyにも何人かいました。
「この公式に入れれば解けるのはわかりますけど、なんでこの公式が導き出せるのですか」
周りを見渡すと、今の時間はもう3年生しか残ってない。
ということで、受講時間終了間際の20分を使って説明しました。
どんな整数を使っても成り立つように、a, b, cの文字にしてスタートします。
具体的な整数を入れてしまうと「じゃあ、その整数以外は成り立たないんですか」となってしまい、証明したことになりませんからね。
①の式の項をすべてaで割ります。
aで割るというのは、分母にaをつけるってことですね。
0はaで割っても0なので、そのままです。
aで割った後の式は②です。
②の式のxがついてない項を右辺に移行しました。③になりました。
③の式の両辺に青い項を足します。
両辺に足してるので問題ありません。
公平です。
左辺と右辺の大きさのバランスは変わりません。
④の式の左辺を因数分解しました。
この因数分解をするために、先程青い項を足したのです。
右辺は通分しました。
一番右にあった項の分母と分子に4aをかけて通分したのがわかりますか?
④から⑤の変化が一番むずかしいかもしれません。
⑤の右辺の分母がそろったので、1つにまとめちゃいます。
⑥の左辺の2乗を外します。
ということは、右辺に±ルートをつけることを意味します。
「2乗を外す=±ルート」をつけるとおぼえておきましょう。
⑦の右辺の分母をよく見ましょう。
2乗の数になっているので、ルートを使う必要がありませんね。
ということで、ルートを取っちゃいます。
⑧まで来たら、あと少し!
xの値を出したいので「x=■■」の形に持っていきます。
そのために邪魔な項を右辺に移行します。
⑨の右辺の分母をよく見ると、分母がそろっているので1つにまとめられます。
ということで、まとめると……
完成!!!
こうやって解の公式を導き出せるのです。
その場にいた3年生は皆理解したみたいで
「おおー!!すげーーー!」
「スッキリした!」
と爽やかな表情で教室を後にしました。
公式に対して疑問を持ち、それを導こうとする考え。
これを持っている子は数学が伸びるでしょう。
これからに期待です!!