「人民の、人民による、人民のための政治」というフレーズが有名なアメリカの大統領と言えば?
中学校の歴史の教科書を見てみると……
「リンカン」
これは現地の読み方に近い表現をするようになったからだそうです。
言われてみれば「金正恩」も「きんしょううん」と呼ばずに「キム・ジョンウン」と呼んでますもんね。
また、リンカーンはアブラハムではなく、エイブラハムというようになってます。
違和感があるのは、リンカーンで育ってきたからです。
今の中学生にとっては、リンカンが普通で、リンカーンが違和感でしょう。
複雑に入り組んだ海岸線のことをなんていう?
式っていうのは、「本当はそれじゃないけど、それっぽいもの」につけますよね。
洋式トイレとか。
本当は西洋ではないにも関わらず、西洋のトイレっぽい形をしているので「洋式トイレ」というような。
リアス海岸というようになった理由は2つあるそうです。
1つは「リアス式海岸」だと「リアス地方にある海岸地形」という意味にとらえられてしまうこと。
言われてみれば確かにリアス式っていうと、リアス地方でよく見られる海岸地形みたいな地形のことって思っちゃいますよね。
そして2つ目の理由は「リアスという言葉は、地形の形状そのものを表現する言葉であるため、式をつける必要がない」ということ。
高床式倉庫も高床倉庫になってますし、「式」がなくなった用語がいくつもあります。
今の教科書に目を通さないまま、自分が習った知識で、ドヤ顔で子どもに接すると痛い目を見るかもしれませんのでご注意を。
ちなみに私が学生の頃、教科書に載っていたのは「少子高齢化社会」でしたが、今の教科書には「少子高齢社会」となって「化」が取られてます。
化がとれたのは実際にすでに少子高齢社会に突入したせいですね。
さらに
65歳以上が7%になったら少子高齢化社会
65歳以上が14%になったら少子高齢社会
65歳以上が21%になったら超少子高齢社会
というそうです。
2065年には「3人に1人が65歳以上」という33.3%を超えて、38.4%になるみたいです。
言葉の定義である7%、14%、21%を見て何か思いましたか?
私はその数字に違和感がありました。
だって「4人に1人」とか「3人中2人」みたいな言い方のほうがわかり易くないですか?
それなのに7%と言ったら100人中7人ということです。
わかりやすいことはわかりやすいのですが、ぱっと100人をイメージすることって難しいですよね?
どれくらいの人が集まったら100人になるのか。
家族、親戚、近所の人、友達……みんな集めて100人をイメージするのって大変ですよね。
それに対して、5人や10人くらいならイメージしやすいです。
5人に1人がインフルエンザになった、なんて言われたら「かなりいる!」って思いますよね。
5人なら仲良し5人組の友達とかをイメージできるので、わかりやすいですよね。
2人に1人なら50%
3人に1人なら33.3%
4人に1人なら25%
5人に1人なら20%
6人に1人なら16.7%
7人に1人なら14.2%
8人に1人なら12.5%
9人に1人なら11.1%
10人に1人なら10%
11人に1人なら9.1%
12人に1人なら8.3%
13人に1人なら7.7%
14人に1人なら7.1%
15人に1人なら6.7%
7%、14%、21%に近いのは14人、7人、5人という数字ですね。
なので、その割合で言い換えると
65歳以上が、13人に1人だったら少子高齢化社会
65歳以上が、7人に1人だったら少子高齢社会
65歳以上が、5人に1人だったら超少子高齢社会
となります。
考える順番を逆にして「◯◯人に1人」という発想をしたとして、
もし
10人に1人が少子高齢化社会
5人に1人が少子高齢社会
3人に1人が超少子高齢社会
としよう、と決めた場合は
それぞれ、10%、20%、33.3%という数値になるはずです。
そういうところからも「7%、14%、21%というのは一体どこから決めた数値なんだろう」と思ったのです。
14%くらいじゃ、あんまり多くないような気もしますし。
で、調べたところ、なんと「7%、14%、21%の根拠はない」そうです。
なんとなくそうやって決めたら、なんとなくその数値で広まっちゃったようですね。
最近はニュースで毎日新型コロナの感染者数を言われていますが、ああいった数字もまた疑ってかからないと駄目ですね。
ちゃんと自分で考えて情報を得るようにしましょう。
うまくまとめたな