逆に言えば、継続している裏には快楽が存在している。
たばこを止められないのは、そこに快楽があるからだそうです。
人間、結構単純なもので「快か不快か」を行動基準にしているようです。
言われてみれば、不快な事は避けますよね。
例えば、靴の中に小石が入りました。
これは不快です。
すぐに取り出すでしょう。
不快の状態のまま歩き続ける人っていませんよね。
人との付き合いも同じです。
一緒にいて不快な人とは距離を置きますよね。
逆に、一緒にいて楽しければそのままずっと一緒にいたくなります。
仲の良い友達と話すことは快です。
勉強をするのは脳に負担をかけるので不快です。
となれば、休憩時間中にするのはもちろん友達と話すことですね。
下手したら授業中でも友達とこそこそおしゃべりするかもしれません。
こんなふうに、善悪は別として「快」であれば継続し、「不快」であれば断絶するのです。
学年に1人くらい、休憩時間も勉強する子がいると思います。
その子にとっては、勉強していることが快なんですね。
この状態になったらまず「勉強しなさい」と言われません。
逆に「勉強しすぎるな、友達と遊べ」と言われるでしょう。
勉強を不快という人に、勉強させるのは容易ではありません。
目を話したらすぐに断絶しようとしますからね。
ちなみにこれは成績が良い悪いは関係なく、ほぼすべての中学生がそうです。
休憩時間中に好んで勉強するのは1%の変わり者です。
3年の後半、あれだけやっていたSちゃんKさんコンビも、受験が終わった今、受験前の水準で勉強するのは不可能なようです。
受験前は8時間くらい勉強しても、それが普通という感じでしたが、今は2時間でも大変そうです。
でも、これは仕方のないこと。
人間であれば当然です。
ずっと全速力で走っていたら、いつか体を壊しますからね。
セーブしてしまうのは本能と言ってもいいでしょう。
だからといって、そのまま断絶しては困ります。
親の立場からしても、受験が終えてもそのまま勉強してほしいと思うでしょう。
でも、本能的に難しいのです。
基本的に、大半の中学生には勉強は不快だからです。
勉強を継続させるなら、勉強を快にするしかありません。
「勉強は楽しい」という価値観を作るために、幼少教育が大事という意見もうなずけます。
とはいえ、Lilyっ子はもう中学生。
勉強は不快という価値観が固まってしまっています。
ガチガチに固まる前に、それを一度壊して、勉強は快という価値観を植え付けないといけません。
そのためには、勉強は不快という体験以上に、勉強は快という体験をさせるしかありません。
価値観の上書き保存ですね。
言い換えると、「たくさん勉強させて成功体験を植え付ければいい」ってことになりますけど……。
その「勉強させて」の部分が非常に難しい。
だって、現時点で勉強=不快なんですから。
でも、無理だとは思っていません。
私自身、勉強は不快でしたから。
今でこそ勉強はちょっと快ですが、休憩時間に勉強したくなるかと言われるとNoですし。
でも、勉強=不快で、勉強を断絶してる人よりは遥かに勉強してると思います。
勉強することに抵抗がなくなったのは大学生か卒業してからですね。
あ、大学受験の頃も勉強=快になってたかもしれません。
そうかも…
不快から快へのきっかけがなんだったのか、そこを思い出せれば何かヒントになるかもしれませんね。
私の「生徒の学力向上をさせるにはどうしたらいいか」という宿題はまだまだ続きます。