2歳の娘と絵本を読んでいて思いました。
桃太郎ならまだわかります。
村で悪さをした鬼を退治しに行くお話。
じゃあ、浦島太郎は?
助けた亀に連れられて竜宮城に行き、3日経って地上に帰ってきたら300年経っていて、玉手箱を開けたらおじいさんになってしまったというお話。
ストーリーはわかります。
でも、これが何をいいたいのかがよく分からないのです。
ハッピーエンドではなさそうというのことはわかります。
お話なので、海の中の龍宮城に行くことに対して「呼吸はどうなってるんだ」というツッコミはしません。
ツッコみたいのは「なぜ乙姫様は開けてはいけないといいつつ玉手箱をあげたのか」です。
亀を助けたから、竜宮城で良い思いができた。
これはわかります。
良いことをしたら良いことが返ってくるということでしょう。
開けてはいけないという約束を破ったから、おじいさんにされてしまった。
約束を破ったことに対する罰みたいなのがひどいです。
実刑70年って感じがして、罰が重すぎると思います。
そもそも、こんな意味深なものを渡しておいて、開けるなっていう約束もひどいと思います。
本当は実話がもとになっていそうですよね。
亀を遠い村の人にして考えてみましょう。
いじめられていた遠い村の人を助けて、そのお礼にその人の村に連れていってもらい、良い待遇をうけた。
そして、3日のつもりが、何十年も住み着いてしまって、自分の村に帰ってきたときには自分はおじいちゃんで、村もすっかり変わり果ててしまった。
こんな感じならありそうですね。
それをファンタジーにするために、亀や龍宮城や玉手箱を出したと。
気になったので調べてみました。
浦島太郎は歴史で習う「日本書紀」に出てくるそうです。
その他、いろんな時代で、いろんな結末が描かれているとのこと。
現代に広がっている浦島太郎は、明治29年に巌谷小波(いわやさざなみ)という人がが書いた「日本昔噺」の中にあるお話が広まったものらしいです。
ちなみに室町時代に書かれた御伽草子には、その後のストーリーも書かれているとのこと。
大空を飛びならが「本来、自分は死ぬはずだったが、千年の命を持つ鶴に生まれ変わらせて、生き続けさせてくれたんだ」と考えた。
その後、亀に姿を変えた乙姫様と再会し、二人は夫婦として末永く暮らした。
めでたしめでたし。
鶴と亀が出てくるあたり、昔の人が考えそうですね。
ネットで軽く検索しただけなので、これが本当かどうかはわかりませんけど、私は「こういう話はありえそう」と納得したのでよしとします。
ただ、そのストーリーも「だったらなんで玉手箱を開けるなって言ったんだ?」という疑問は残りますけど。
「地上に帰ったら開けてください」とか「これを開けるとおじいさんになっちゃいますが、その後鶴になれます」とかで良さそうですけど。
なんで開けちゃ駄目だったんでしょうね。
しかもこれだと、開けちゃだめという約束を破ったのにハッピーエンドになってますし。
巌谷小波さんが、おじいさんになった後の結末を書かなかったのは「約束を破ってはならないという教訓を子どもたちに伝えるためにカットした」ということらしいです。
竹取物語とかもそうですが、なんだかよく分からない展開になる昔話って多いですね~。