茨城県教委は14日、今春の県立高校入試の志願状況を発表した。全日制は前年同期比0・05ポイント減の1・01倍で過去最低となった。志願者数は同1258人減の1万8977人。全日制と定時制を合わせた全体の志願倍率は同0・05ポイント減の0・99倍で、記録が残る1981年度以降で初めて1倍を下回った。
茨城新聞クロスアイより引用
近隣の高校の志願状況を以前掲載しましたが、それを見れば納得ですね。
茨城県の県西地区の倍率、2月13日時点のものをお知らせします。 ( )内の数字は特色選抜の数です。 下館一高 学科名 募集定員 志願者数 志願倍率 普通科 240 […]
もちろん人気のある高校と、そうでない高校があるので、不合格者が出るのは避けられませんが、もし全員が上手に振り分けられたら、不合格者は0という事態になりますね。
高校受験はあくまで通過点なので、別にそれでも構いませんけれど……。
でも、それでいいのか?!という想いは拭えませんね。
近年、下館一高と下館二高が1クラス削減しました。
それでもまだ1倍を切ってしまうのです。
子どもの数が半減してるのですから、1クラスくらいじゃ駄目なのでしょう。
簡単に言うと、昔は受験者が600人いて、合格者は300人。
今は受験者が300人いて、合格者は300人。
同じ300人の合格者でも、その価値が違うように思います。
とはいえ、私の感覚では、昔の中学生より今の中学生の方が全体的に学力が高い気がします。
合格のイスを半減させて無理やり競争させるのも手だったかもしれませんが、その手を使わなかったのが良かったように思います。
競争させたいのではなく、学力を上げたいわけですからね。
そのために競争が必要ならさせればいいし、必要ないならさせなくていい。
競争がなくても学力が上がっているのであれば、これはこれで正解です。
ただ、学力が上がっているという確かなデータがあるわけではないので、正直なところ何も言えませんけど。
不合格の経験は、長い目で見れば正解になるかもしれませんが、だからといってみすみす不合格にする必要もないでしょう。
そう考えると、良い社会になっているんじゃないかなと思います。
実際に、1倍切ってるからって手を抜いている生徒は少ないですからね。
1倍切っていても最後まで頑張っている印象があります。
そのうち、「1倍切ってたら誰でも入れるよ」なんて噂が広まったら、手を抜く生徒が増えるのかもしれませんけれど。
単純に合格するだけを目的とするなら、塾までは必要ないという時代がすぐに来るでしょう。
でも、学力を上げることが目的というのなら、塾はやっぱり必要でしょう。
「合格するのは当たり前だから、特に気にしてない。それよりも、その先で通用するように確かな学力をつけておきたい」という生徒が増えてくれると嬉しいです。