ないことの証明は難しい。
あることの証明と、ないことの証明は難易度が雲泥の差です。
例えば「全校生徒の中に、インフルエンザにかかっている人がいる」という証明なら、インフルエンザにかかっている人を1人でも見つければ終了です。
それに対して「全校生徒の中に、インフルエンザにかかっている人はいない」という証明の場合、本当に全員を調べて、全員がインフルエンザにかかっていないと言えないと、証明したことになりません。
生徒であれば、全員を調べることはできるでしょう。
でも「筑西市にヒアリはいない」だったらどうでしょう?
殺傷能力を持ったヒアリが「いる」というのなら、それを1匹でも見つけて出せばいいのですが、「いない」ことを証明したければ県内全域をくまなく調べないといけません。
現実的にそれは無理な話。
証明するのがおそろしく困難、いや困難どころかまず不可能。
そのような証明は、悪魔の証明と呼ばれたりします。
それだけ「ない」ことの証明は難しいんですね。
今日は12月24日。
サンタクロースの出番です。
さて、そのそのサンタさんですが、本当にいるのかいないのか。
いないことを証明するのは難しいです。
ってことは、いるってことで良いでしょうかね。
悪魔の証明を使えば、サンタクロースも宇宙人もネッシーも雪男も、なんでもいるってことになっちゃいますね。
悪魔の証明の話で「いる」証明の方が簡単と言いましたが、理論上簡単なだけで、実際には結構大変ですよね。
筑西市にヒアリがいるということを証明するには、筑西市でヒアリを1匹捕まえればいいのですが、その1匹を捕まえることなんてまず不可能ですよね。
実際にはいないでしょうし。
いやでも、実際にいないとは言い切れませんね。
うーん、やっぱり証明は難しい。
それに比べて、中学生の数学の証明はなんて簡単なのでしょう。
サンタさんにプレゼントとして問題集を願っている中学生はいますかね?
いないことを証明するのは大変なので、いるってことにしておきましょう。
メリークリスマス!
ではまた!