してしまった後悔と、しなかった後悔。
どちらも後悔には変わりませんが、後を引くのは「しなかった後悔」です。
なぜなら、しなかった後悔には「もしあの時していたら、こんな現在・未来になっていたのではないだろうか」という幻想がついてまわるからです。
それなら、してしまった後悔だって「もしあの時していなかったら」となるので、同じだと思いますよね。
でも、人はしてしまったことに対しては「してしまったんだから、仕方ない」と諦める方が多いのです。
諦められればそこで考えることを止められます。
諦められないから、ずっと考えてしまうんです。
例えば、好きな子への告白。
告白して振られてしまった人は「してしまった後悔」となります。
「あの時、告白してしまったから、振られて、今でも一人……」と考えるでしょう。。
そして「あの時告白していなかったら、どうなっていたんだろう」と考えるでしょう。
でも、「告白してなかったら、付き合いが始まるわけもないんだし、今とそんなに変わらないか」と諦められます。
「告白しなかったら」という仮定に対する答えを出せているのです。
それに対し、逆は違います。
告白せずに「しなかった後悔」として残っている人の方も考えてみましょう。
こちらは「告白しなかったから、今も一人……」と考えるでしょう。
そして「あの時、告白していたら、どうなっていたんだろう」と考えるでしょう。
そのとき「告白してたとしても、どうせ振られたから、今とそんなに変わらないか」となるかと思いでしょう?
ところが、そうなりにくいんです。
「どうせ振られただろうな」と思いつつ、「いやもしかしたらOKされてたかも。そしたら今頃……」という妄想が続きます。
告白して振られた方は、実際に振られているので「いや、もしかしたらOKされてたかも」なんて思いません。
だって、振られた事実があるのですから。
それに対し、しなかった方がその事実がないので「もしかしたら」がずっと消えないのです。
「どうせ振られてたよ」と口では言っていても、淡い期待はずっと持ち続けてしまうものなんです。
なんだってそうです。
英検3級を受けた人と受けなかった人。
受けた人が落ちた場合、その資格はもらえません。
その人は「受けなかったら、どうだったんだろう」なんて考えません。
受けなきゃ当然、資格はもらえないことがわかるからです。
受けなかった人は、もちろん資格はもらえません。
でも、その人は「受けていたら、どうだったんだろう」と考えてしまいます。
「もしかしたら」という淡い期待は消せないのです。
これを、その後の人生でずっと引きづることになります。
「もしかしたら、受けていたら資格がもらえていたかもな……」
こちらは「資格を持っていたかも知れない未来」の幻想を捨てきれないのです。
だから、するかしないかで迷ったときは、する方をおすすめします。
そりゃそのうち「しなけりゃよかった」と思うことも多々あるでしょう。
でも、人生が終わる時を考えると「すれば良かった」と言いながらあの世に行くのと「しちゃったんだから、仕方ないよな」って言ってあの世に行くのでは後者の方が幸せな気がするのです。
人生やりきった感がでますよね。
繰り返しになりますが、行動した方が良いのです。
取り返しのつかない出来事なんてそうそうありませんので、どんどん行動して、どんどんチャレンジして「しなかった後悔」の少ない人生をおすすめします。