んもう!
どうしたんだい?ソビ太くん。
勉強しろとか掃除しろとか、お母さんの小言がうるさいんだ。
そりゃ、やらない君が悪いんじゃないのかい?
なんとかしてよ、リリえもん〜。
しょうがないな〜。「スルースルーボタン〜〜!」
なにこれ?
とにかくボタンを押してみて。
ポチ。何も変わらないよ。
このボタンを押したら、誰からも注意されなくなるんだ。
ようし!
あ、ちょっとまって、この効果は1時間……行っちゃった。知〜らないっと。
ほんとうだ!お母さんの目の前で漫画を読んでも、全然注意されないぞ〜。
こら!ソビちゃん!いつまで漫画読んでるの!!
ご、ごめんなさ〜い!
なんだよ、リリえもん、怒られたじゃないか!
1時間しか効果がないからね。
先に言ってよ。
何言っているんだい、キミが勝手に出ていっちゃったくせに。
でも、1時間は本当に怒られなかったぞ。これ貸して!リリえもん。
いいけど。使いすぎには注意しなよ。これを1回使うと……また行っちゃった。知〜らないっと。
このボタンがあれば、僕はず〜っと誰からも注意されないんだ。なんだって自由にできるぞ〜〜。
あ〜楽しかった。怒られないっていいなぁ〜〜〜。
ちょっとソビ太君、それどれくらい使ったの?
100回くらい。
100回!?大変だー!
何が?
そのボタンは1回押すごとに1時間注意されなくなる代わりに、テストの点数が1点ずつ減っていくんだ。
な、なんだって〜〜。
キミは100回使ったってことは……。
ひぇええ、助けて〜リリえもん〜〜〜。
仕方ないな〜。タイムマシーン……は壊れてるんだった。ここは諦めて、そのまま試験にのぞみなよ。
えーー!
一度落ちて痛い目みるのも必要だよ、キミには。
そ、そんなぁ〜〜〜〜。なんとかしてよ、リリえも〜〜〜ん。