Uberからの派生記事、その三です。
Uberというサービスが広がったら、既存のタクシー業界はかなりおびやかされるでしょう。
このタクシーについて考えました。
タクシードライバーって、新人でもベテランでも料金は一緒なんですよね。
確かにお客さんを目的地まで乗せていくというのは同じです。
でも、そのサービスって、ドライバーによってだいぶ変わる気がするんですよね。
運転が丁寧な人もいれば、荒い人もいる。
話が面白い人や、愛想が良い人もいれば、その逆もいる。
運転が丁寧で愛想が良いドライバーだった場合、「今度利用するときも同じドライバーがいいな」と思ったとしても、同じドライバーと巡り合うことなんてそうそうないと思います。
美容室だったら、新人とベテランって料金が違いますよね。
美容師のスキルに合わせて、技術料みたいなのが上がっていくシステムが多いと思います。
こういうシステムであれば、個人はスキルアップを怠らないと思うんです。
でも、そうでないなら、そんなに向上しようとしない気がします。
お客さんを目的地まで乗せていくことと、お客さんの髪を切ること。
確かに後者は、髪を切る人の技術の差が大きく表れますね。
それに対し、お客さんを目的地まで乗せていくことにそこまで大きな差は表れません。
だからタクシードライバーの料金は一律で、美容師は人によるんだと思います。
この一律のタクシードライバーですが、利用する側は普通は選べません。
乗ってみて始めて「お、このドライバーさん、良いな」と思うわけです。
逆にハズレだと思うこともありますが、目的地までたどり着ければいいので、それが達成できれば問題はありません。
あまりにひどいと、その日はイライラしたり、Twitterに書き込んだりしたくなるのかもしれませんが。
この料金システムって、塾も同じなんですよね。
新人であってもベテランであっても授業料は同じです。
顧客側からすれば、サービスを受けてみないとその良し悪しがわかりません。
授業料以上のサービスが得られたと思えば満足し、そうでなければ不満をつのらせます。
塾業界の場合、授業料が一律であっても、スキルアップをしようとする講師が多いと思います。
直接給料に反映されなくても、スキルアップしようとします。
タクシーのお客さんのように一期一会ではないのが一番の理由だと思います。
また、「お客さんを目的地に気分よく乗せるためにタクシードライバーになった」という人はそんなにいないと思いますが「生徒の成績をなんとしても上げるために塾講師をやっている」という人は多い気がします。
これも理由としては大きいと思います。
日本でもチップ制度が浸透したら、サービスも変わりそうですよね。
よいサービスをしたドライバーが多くのチップを貰えれば、ただお客さんを目的地に運んでいたというドライバーも「気分良く利用してもらえるように」という意識がつくでしょう。
塾も、満足した生徒がチップを払うというシステムだったら面白いですね。
今まで以上に真剣になる講師が増えると思います。
こうやって、スキルがある人、顧客を期待以上に満足させられる人が評価されるシステムになったら、自分はどうかと考えると……。
現在のチップのように「とりあえず常識として払うのが当たり前」ではなく「本当に自分が満足した場合に払う」というチップが浸透したら面白いと思います。
あ、後者は大道芸人のと似てますね。
大道芸人業界のシステムが塾業界にも訪れたら、おそろしいです。
でも、私はやっぱりそれでもいいよ!と思うタイプですね〜。