言い換える力は国語だけでなく、日常にも役に立ちます。
でも、言い換えができない人って多いんですよ。
例えばこんな文章があったとしましょう。
お母さんは7時までに小学生の僕に朝ごはんを準備してくれる。でも、それだけじゃない。洗濯機から洗濯物を取り出して干してきたり、赤ん坊の弟のおむつを変えたり、お父さんのネクタイピン探しに付き合ったりしている。そのうえ、自分も仕事に遅れないように合間を縫ってご飯を食べないといけない。
朝のお母さんは○○○んだ。
さて、この○○○に入る言葉はなんでしょう?
最後の一文は、それまでの具体例を一言でまとめる要約の部分です。
ただ、ここまでの文章に○○○に入る言葉は一度も使われていません。
さぁ、なんでしょう?
答えは「忙しい」ですね。
分かる人にとっては「なんでこれがわからないの?普通、忙しいでしょ」となってしまうと思います。
忙しいというキーワードが出てきた人の頭の中を覗いてみるとおそらく「と、いうことは」が入っていると思います。
こうこう、こういう事実があった……ということは、犯人はお前だ!
みたいな。
当たり前って思うかもしれませんが、これができない人は結構いるんです。
今日は晴れたから洗濯物をたくさん干してある。
赤ん坊がおむつを替えてと泣いている。
そのとき、夕立が来た。
お母さんは赤ん坊から手が離せない。
と、いうことは…
僕が洗濯物をとりこまないと!!
となればいいんですけれど、実際には「お母さーん、雨降ってきたよ〜」と伝えるだけで終わったり、「お母さん忙しそうだ」と思うだけで終わったり、そもそも何も考えずにゲームに没頭していたり。
それでお母さんにキレられると。
はい、君もアウト〜〜!
相手が何を望んでいるのかを汲み取ってあげらないと、トラブルのもとになります。
まぁ、こんなことを書いている私も「言われないと気づかない」っていうことが多いので、なんとも……。
国語って奥が深いですね〜。
ちなみに○○○の部分「大変な」でも当てはまりますね。
これは実際の国語の問題ではなく、私が思いつきで書いた文章です。
こんなふうに複数の答えができてしまうのも仕方ないですね。思いつきだし。
こういうのは国語としては良い問題とは言えませんね。
国語の問題を作る人って凄いですね。