今日もどんよりとした雲が広がっています。今年の梅雨は、梅雨らしい梅雨です。
あーー雨はいやだなーー…
梅雨なんてなければいいなー……
と思っている君。
知ってました?!
「え!!北海道には梅雨ないの??いいなー」
で、終わらせては駄目ですよ。
「なぜ?」という視点を持ちましょう。
ここ茨城県は北緯36度くらい。日本で見たらちょうど上下の真ん中くらいです。
最北端:択捉島(北海道) 北緯45度
沖ノ鳥島がかなり南にありますが、沖縄の那覇市は北緯26度なので、茨城県は真ん中と言っていいでしょう。
それだけに、一般的な季節はほぼ当てはまります。梅雨だってばっちりあります。
ずっと茨城に住んでいると、そんなことを考えもしないので「北海道に梅雨がない」と聞くと驚くと思います。私も驚いたのをおぼえています。
中2の3学期に理科で「気象」を学習すると納得できると思います。
南から温かい空気の団体さん(気団)が北(上)に押し寄せます。
逆に、北から冷たい気団が南(下)に押し寄せます。
この気団と気団が互いを押し合うのですが、どちらの勢力も同じだったら……?
ちょうど釣り合ってしまい、上にも下にも動けなくなりますよね。
こんな状態です。
こうして停滞前線ができるのです。
停滞前線ができるとその付近は雨になり、6月頃にできる停滞前線を梅雨前線と呼びます。
今の時期の、北から来る冷たい気団をオホーツク海気団
南から来る温かい気団を小笠原気団と言います。
7月中旬から下旬になると小笠原気団が勢力を増し、一気に北へ北へと押し込んでいき、うりゃっとオホーツク気団を追いやります。
そして日本列島を温かい空気で包みます。夏の到来です。
6月に停滞前線ができるのは本州付近です。北からのオホーツク気団も頑張りますから、結構、南まで冷たい空気が攻めて来るんですね。
このオホーツク海気団の頑張りにより、北海道あたりで停滞前線ができることはほとんとないのです。
大体はここ茨城県あたり、日本の上下の真ん中あたりで停滞するのです。
これが北海道には梅雨がないと言われる理由です。
茨城県を出て初めて知ることはたくさんあります。
今まで当たり前だと思っていたことが、他の土地では当たり前ではなくなります。
常識はごく狭い範囲でしか通用しないのです。
こういうことを意識するのは、今いる場所を飛び出したとき。
本州を飛び出して北海道に行ったとき、日本を飛び出して海外に行ったとき、そのとき初めて「常識」を意識します。
だから実際にいろんな場所へ行くのがおすすめですが、それがなくてもできる方法があります。
「勉強」することと「猜疑心(さいぎしん)」を持つことです。
猜疑心というのは「疑う心」と言い換えるとわかりやすいかもしれません。「本当なのか」と疑うことです。想像力の一種ですね。
明日の天気を気にするだけでなく、一歩踏み込んで考えてみると、こんなにも身近に勉強した内容があるんです。
せっかく勉強するのだから、単なる知識で終わらせてしまうのはもったいない!
日常に結びつけましょう。