右端と左端の両極端の意見があったとき、どちらの意見を支持するかといえば、支持したい方を支持するのが人間だと思います。
- ハゲるのは遺伝であって、生活環境はほとんど影響ない。
- ハゲるのは遺伝のせいではなく、生活環境のせい。
例えばこの悲しい二択も、支持したい方を選ぶわけです。
遺伝は変えられませんが、生活環境は変えられます。よって、ハゲたことを自分のせいにしたくない人は「ハゲは遺伝論」を支持するわけです。
たいていの情報は、両極端のどちらもあるんです。
- 英語を話すには文法を学ぶ必要はない。
- 英語を話すには文法を学ぶ必要がある。
①文法不要論者
だって、アメリカの子供は文法なんて知らなくたって英語を話すでしょ?日本人だって日本語の文法を知らなくたって話してるでしょ。アメリカの子供が英語を話すのと同じように、英語を浴びれば話せるようになるよ。
②文法必要論者
いくら文法が不要と言ったって、単語だけじゃ通じない。中学レベルの文法は必要。最低限の文法を知らないと話せない。
どちらもそれなりに説得力があるので、聞いた方はどうすればいいか迷います。
結局、自分が支持したい方を支持するのです。
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今回私が支持したいのは「CMを出すのは、売れないから」という説。
ひろゆき(西村博之:2ちゃんねる開設者)氏の話です。
世の中に見かけているものは、賢い人が手を出さないから、宣伝をしているせいで、見かける機会が多い。
缶ジュースもCMが多いですよね。
たかだか飲み物に100円っておかしいですよね。
コンビニだって、1リットルの麦茶パックが100円で売っている。
缶ジュースはその3分の1くらいの量だから、明らかに損。
でも、人は買ってしまう。「CMで見たからこれ買おう」CMなどで広告宣伝を使っている商品というのは、それに対して人はお金を払っているので、実際のモノの価値じゃない部分にお金を払わざるを得なくなっているという…。
た、たしかに……。
本当にいいものっていうのは、宣伝する前に売れてしまいますよね。
魅力ある国債なら、賢い人は飛びつく。でも魅力がないから飛びつかない。だから国債が売れない。でもそれは困るから「国債、いかがです?」という宣伝が必要になる。
ふむー。
そういう視点でCMを見たことがありませんでしたが、言われてみればそんな気がします。
学習塾だって「夏期講習生募集!」「2学期生も募集!」「冬期講習も!」ってやってたら、「何度も募集しなきゃいけないほど、売れてないんだ」ってことの証明になってしまいますね。
評判の良い塾であれば、募集しなくても生徒は集まりますからね。
そうなると募集するための宣伝費、例えば毎月2万円かかるとしたら、それが必要なくなる。
その分儲けてラッキー?!
いやいや、生徒に還元でしょ。
といことで、私は広告宣伝費を使わない代わりに、設備投資に回してます。
最近は設備も整ってきました。
だからTOP3割(明野中3位以内の生徒は次の定期テストまで受講料無料)っていう制度を作れたんですね。
私はこの「CMを出すのは、売れないから」という説を支持して、このまま宣伝をしない塾でいようと思います。逆側の意見を聞いて「やっぱり宣伝したほうがいいな」と思ったらしますけどね。当分それはなさそうです。