中学生の皆さん、宿題は出されたら嫌ですよね?
実は宿題を出す側の講師だって嫌なんです。
ただ出すだけなら楽ですけれど、それだと何の意味もない。
だって、自学2ページの宿題が学校から出ていて、ちゃんと身になる勉強をしている友だちってほとんどいないでしょう?
宿題を出す条件
宿題を出すなら考えて出すべきなんです。一人ひとりに合った、その生徒に必要な宿題を。
まず、この考える作業がかなりの負担です。
次に、宿題を出して、それをちゃんとやったかをチェックするのもまた負担なんです。
塾は学校と違って毎日来るわけではありません。
もし生徒が宿題を持ってき忘れたとなると「じゃあ次は忘れずに持ってきてね」ってなりますが、その次が2日後なのか3日後なのか5日後なのか…。
そうやって時間が経つと、宿題を指示した方も忘れてしまうんです。
そうならないように、誰に何の宿題を出したかをパソコンで入力して管理するわけですけれど……。
この作業、そもそも一番最初の「宿題を出す」っていうのがなければ、やらなくていい作業ですよね。
宿題を出す必要がないくらい成績が上げられていれば、この作業はやらなくていいのです。
成績が上げられないから、宿題を出さなくてはいけなくなり、管理作業をしなくてはいけなくなるのです。
つまり、講師の自業自得みたいなものです。
短期目標シートに、目標未達成時の罰としての例で「宿題を出してもらう」と書きましたが、実際にそれを罰として望む生徒が結構います。
もちろん、それはそれで構いません。
自ら罰を設けて、勉強をしようとする姿勢は良いと思います。
でも、私は本当は宿題を出したくないのです。それでも、望まれたら応えますよ。
そのかわり!
宿題を受け取った人はきちんとやってください!
そして提出してください。
私が一方的に宿題を出す関係は寂しすぎます!!
キャッチボールは1人じゃできないのです。
目標を達成できなかったのは皆さん自身のせいです。
でも私は、目標を達成させられなかった私のせいだと考えています。
ここは一つ、お互い自分が悪かったと思って、仲良くやっていこうじゃありませんか。
だから、宿題を出されて「えーー」とか言わないでくださいよ!
こっちだって「えーー」なんですから!
私は宿題を出したくないのだから、えーーと言われるくらいなら出しませんよ!
それに、宿題をやってこない人に手を差し伸べる気もありません!
相手がこっちを向いてくれないのに追いかけ回すようなモテない行為はしたくありませんからね!
ということで、宿題のルールを決めたいと思います。
- 宿題を受け取ったら、次回、必ず提出すること(「忘れました」は通用しません)
- 宿題を丁寧にやること(「空欄が多い」「字が雑」などは受け取りません)
- 満足できるレベルの宿題を提出した生徒にのみ、次の宿題を出します
私と君とのキャッチボールです。ちゃんとボールが返ってこなければ、次は投げません。
何がなんでも、無理矢理にでもやらせて、どうにかこうにか成績を上げるのが塾の役目かもしれませんが、ボールを投げ返してくれない生徒に時間をかけてあげられるほど私も暇ではありません。
私が自分の時間を削ってでもその生徒のために何かしてあげたいと思うのは、真剣な生徒に対してだけです。
月謝を払ってくれるから、せめて形だけでも手を差し伸べているふりをするなんてことはしません。
私は「本人にやる気がないのに塾に通うというのが、いかにお金の無駄かを知ったほうが良い」と思うタイプですからね。
幽霊会員
話は飛びますが、トレーニングジムの経営者の中にはサボる人をありがたる経営者がいるそうです。
なぜだか分かりますか?
サボる人というのは、会費だけを払ってジムに来ない人のことです。
いわゆる幽霊会員というものですね。
「今は忙しくていけないけど、そのうち行くから」と言って退会せずにそのまま会費だけを払います。
こういう人の存在がありがたいのです。
なぜならお金を払ってくれる上に、来ないでくれるんですから。
え?トレーニングジムは来てもらうためのものなのに、なんで来ないでほしいの?と思うでしょう。
これもちょっと想像すればわかります。
幽霊会員が一斉に集まったら、ジムは人で溢れ、トレーニング機器は順番待ちでほとんど使えず、クレームの嵐になります。
だから、経営者にとって「お金は払ってくれるけど利用しない人が良い」となるわけです。
経営者には都合の良い話ですよね。美味しいお客さんだと思われてるわけです。
でも、お客さん側からしたらどうでしょう?
「行かないのに、会員でい続けさせてくれて有り難い」と思いますか?
大抵は「行かないのに会費だけ払ってもったいない」って思いますよね。
経営者の思惑を知ってしまったら「私は搾取(さくしゅ)されてる」って思いますよね。
その感覚を持ってほしいのです。
目的を持たずになんとなくスポーツジムの会員になって、なんとなく通ったり、いつの間にか通わなくなったりしていたら、それは相手の思う壺です。
「目的を持たない人間は、都合よく飼い馴らされる」という危機感を持ってほしいのです。
どんな目的を持って塾に入りましたか?
その目的を達成するための行動をしていますか?
幽霊会員になって、塾に甘い汁を吸わせちゃってませんか?
私は塾側の人間ですから、甘い汁が吸えたらそれはそれでおいしいわけですけれど。
でも、そんなのは望んでませんよ!
本人が変わらなければ「高いお金払って塾に行かせてるのに、全然成績が上がらなくて、ほんと無駄だった」と親に言われるでしょう。
その親の想いが本当に分かるのは、もっと大人になってからだと思います。
でも、ちょっと想像すればわかることだという気もします。
すぐにスキマ時間を埋めてしまうスマホや漫画やゲームを置いて、ちょっと想像してみてください。
話を戻します。
私は皆さんに幽霊会員のようになってほしくないので、宿題のルールを決めました。
幽霊会員でも良いやと思う人は、ボールを返さなくても結構です。
それはそれで私が楽できるわけですからね。
私にもメリットがあるので、目くじら立てたりしません。
「いいや、自分は幽霊会員になりたくない!」と思う人は、ちゃんとボールを返してくださいね!
そして、この幽霊会員は塾やスポーツジムだけでなく、もっと大きな視点を持ったときにも使えます。
誰かが作ったサービス(スマホゲーム等)にハマりきっている人は、すでに幽霊会員のように飼い馴らされてるようなものですからね。
気をつけましょう。
これももっと俯瞰(ふかん)的に物事を見ることができれば理解できると思います。
以上!
なんやかんや言いましたが、私と皆さん、あとはご家族の方々も一緒になって、頑張りましょうね!