家で食器洗いをするときに思い出すエピソードがあります。昔勤めていた会社でのワンシーンです。
掃除をしているAさん(男性)にBさん(女性)が言いました。
「そんなふうに雑にやるなら、やらなくていいですよ。私がやるので」
翌日Aさんは掃除をしませんでした。私はAさんになぜやらないのかと尋ねました。すると、Aさんは言いました。
「昨日Bさんにやらなくていいって言われたんで」
それを聞いたBさんは怒り心頭。でも、Aさんはピンと来ない様子。そこで私が口をはさみました。
「BさんがAさんに伝えたかったのは『やらなくていい』ではなくて『ちゃんとやって』ということですよ」
伝え方が悪いのか、受け取り方が悪いのか、どちらが悪いかはわかりませんが、AさんとBさんは合わないということはわかりました。
伝える方と受け取る方の意味が180度逆になってしまったという面白いエピソードでした。本人たちには面白くないでしょうけれど(笑)
ふと、女性の言葉をそのまま受け止めてはいけないという話を思い出しました。
例えば、女性に「マイペースですよね」と言われた男性は「自分を持ってるってことだな。褒められてるんだな」と勘違いしてしまいますが、本当は「私には合いません」と距離を置いていることを暗示していることが多いようです。
同じく「個性的だよね」というのは一見褒めてるように見えて「我が強すぎるんだよね」という批判の意味だったり。
「そろそろお腹すいたんじゃない?」というのは「私がお腹すいたから、どこか食べに連れて行って」という合図だったり。
女性の言葉を真に受けて「ううん、俺はまだお腹すいてないよ」とか言ってしまうと、女心がわかってないというレッテルを貼られてしまいます。
言葉の受け取り方って難しいですね。どんな褒め言葉だって、強い口調で言ったら意味が変わりますし。
塾でよくあるのは「わかりました」と言うけれど、わかっていないパターンですかね。
「わかりました」=「はやく、終わりにしてほしい」という場合に使われます。
考えてみたら、これ以外にもたくさん本音と建前が違うフレーズがありますね。
言葉の裏側に隠された真意を見抜けるように精進あるのみです。