字は上手な方が良い。大人になってから分かること。
挨拶はきちんと出来たほうが良い。
お箸はちゃんと持てたほうが良い。
鉛筆もちゃんと持てたほうが良い。
脱いだ靴は揃えたほうが良い。
大人になってから分かること。
考えてみれば、たいていのことは小学校に入る前に教えられていますよね。でも、出来ているかと言われたら、自信を持ってハイとは言えません。
しつけと言われる部分は、それをした方がいい理由なんて大人にならないと分かりません。勉強だって同じです。出来たほうが良いと子どもにいくら説いたって効果は薄いのです。
では、どうしたらいいのか。答えは「強制」です。親は子どもに強制する権利があります。「なんでしないといけないの?」と反発しても「四の五の言わずにやりなさい」の一言で良いのです。
でも、自分がそう言われて育って、それに対して不満を持っている場合は、我が子にはそうしまいと考えて、子どもの意見を聞いてしまいます。例えば「スイミングが嫌だったけど、辞めさせてもらえなかった」という経験があり、それが嫌だったと感じていたら、我が子には我が子の意見を聞いて「辞めたければ辞めさせる」という選択をしてしまいます。
「無理にやらせても伸びないし、お金も無駄だし、やらせたい親とやりたくない子どもの間でいつも喧嘩してしまうくらいなら、子どもの意見を聞いて、やらせないというのもありなのでは」という親もいるでしょう。もっともな意見です。
ただ、その子の将来を本気で考えるなら、その子の意見を通すのが最善かどうかをもっと真剣に考えるべきです。大抵は、親自身が衝突を嫌って子どもの顔色を伺ってしまっている気がします。
そうは言っても親も人間ですから、嫌われたくないですよね。だからどうしても最後は子どもに甘くなってしまいます。でも、ちゃんと子どもを愛していれば、親の意見を通して子どもの欲するおもちゃを与えなかったとしても、子どもは親を嫌いにはならないと思います。
また、甘さが命取りになることも多々あります。子どもがやりたがらないからそのままで良いといって問題を放置してしまうと、後に大きな問題となって目の前に表れます。今度は逆に、子が大きくなったとき「なんでもっと厳しくしてくれなかったんだ」なんて責められかねません。
「目が悪くなるからスマホは長時間やるのをやめようね」なんて、理由を理解させる必要はありません。「使わせたくないから、お前には使わせない」で良いのです。子は大人になってから、その行為の有り難さに気づきます。
だから、世の中の親はもっと自信をもって、自分の意見を通したらいいと思います。その子の将来がよく見えているのは、その子自身より親なのですから。