喫煙者が体力をつけようと思った場合、しなければいけないのは禁煙です。
体にプラスのことをしたいのに、タバコというマイナスを続けることの愚かさは中学生にだって分かると思います。
では、勉強体力はどうでしょう。
勉強体力をつけようと思った場合、しなければいけないことは何ですか。
答えは禁スマホです。
スマホは上手に使えば最強の武器ですが、上手に使いこなせる中学生は0.3%いれば良いほうでしょう。1000人に3人。それだけ使いこなすのが難しいということです。大人だって、スマホに時間を浪費させられているわけですから、納得できない数字ではないでしょう。
体力をつけるには運動が必要です。勉強体力なら、勉強が必要です。
運動であればスマホと両立も可能です。スマホで音楽を聞きながらランニングしたり、スマホで動画を見ながらサイクリングマシーンを使うことができます。そうやって別のことをしながらだと、集中してやるより効果が薄いようですが、スマホと同時進行もできなくはありません。
それに比べて、勉強とスマホの両立は不可能と言っていいでしょう。勉強もスマホも頭を使います。そして、お互い時間も使います。
つまり、勉強とスマホは「頭」と「時間」の奪い合いになってしまうからです。
LINEの通知音がしたとき「誰からだろう」と一瞬考えるでしょう。今まで勉強していたのに、そうやって一瞬でも途切れると、緊張の糸をつなぎ直すのが困難になります。途切れ途切れの細切れの時間で、集中して勉強に取り組むことは不可能です。
睡眠であれば、20分毎に必ず起こされる状況下で、その20分の間に熟睡はできないでしょう。熟睡モードに入るまでに時間がかかるからです。
勉強も同じです。集中モードに入るまでに時間がかかります。よしやろう!と言ってから1秒後に集中モードに入れる人なんてまずいません。
ここまで生活に浸透したスマホを遠ざけることができるか。それが分かれ目です。
勉強体力をつける前に、マイナスになる要素であるスマホを遮断すること。頭で分かっていても実行できるかは別問題。ここで動ける人は将来何にでもなれるでしょう。
もちろん、スマホを遮断しなくても勉強体力はつけられるでしょう。でも、禁煙しないままの体力づくりと同じだと考えて、効果に期待しないほうが良いです。効果を期待するのなら、禁スマホ。ルールを決めてそれを守れるかで、自分の学力の向上心をはかってみてください。