あいつの痛みはあいつのもの 分けて貰う手段が解らない
BUMP OF CHICKEN / 真っ赤な空を見ただろうか
だけど 力になりたがる こいつの痛みも こいつのもの
周りがどれだけ騒いでみても、結局は本人次第。本人の問題は本人が解決するしかありません。では周りは何もできないのかというとそうでもなくて、解決の手助けくらいならできます。歩き出すのは本人ですが、その背中を押すことなら周りの人でもできるのです。
どんな環境であれ、勉強するのは生徒であって、親や家族、先生などの周りの人は関係ないと主張する人もいます。できない理由を環境のせいにするなという意見、これも一つの正解でしょう。例えば同じリビングでも勉強する兄と遊ぶ弟がいたとします。それは「勉強するかしないかは環境のせいじゃない、本人のせいだ」と主張するための格好の材料になります。
私も、環境のせいにする人はどんな環境になっても、周りのせいにすると思っています。「時間があったらやる」とか「お金があったらやる」と言う人、つまり「時間やお金がないからできない」と言う人は、実際にそれらがあってもやらない人だと思います。
ただ、学習環境に関しては「リビングで家族がテレビを見て大笑いしている中でも、勉強する気になればできる」とは思いません。そんな中でも勉強に集中できる子がいたら、それはすごいと思いますが、環境を整えてあげられない大人の言い訳だと思います。
車内で幼い子どもが泣きわめいた状態でもなお、車の運転に集中できる大人はそういないでしょう。運転は命に関わるので、そんな状況でもきちんと運転すると思いますが、助手席の人はどうでしょう。そんな車内で読書や考え事など集中力が必要な作業はできないのではないでしょうか。
読書をしていて3分に1回誰かに呼ばれて中断されるような状況下では、読書を諦めるでしょう。そのように誰かに話しかけられるかもしれない状況下で集中力のいる作業をすることは誰だって難しいのです。リビングで勉強している子に、その間一切話しかけないという環境を作ってあげないと、リビングでの学習に効果はあげられません。やはり、勉強に集中させたいなら、周りが環境を整えてあげる必要があるのです。
より、集中できる環境を。
最近はこのテーマをもとに、Lily内のレイアウトを考えています。自習ブースのように、仕切りがあったほうがより集中できるんじゃないかと思い、パーティションを買ってみました。そのパーティションも、完全に向こう側を見えなくするか、半透明にするか、パンチ穴が空いたものにするか、どれがいいかはわかりませんので、検証のためにいろいろ買って、並べてみました。
不採用のものは、使い道がなくなってしまうので無駄になってしまうかもしれませんが、新しいことをやるには「失敗することにかけるお金と労力が必要」だと思っています。
そして、今日、実際に生徒に使ってもらうときが訪れました。わくわく。
結果、授業後の生徒の声は「別にどっちでもいいし。あってもなくてもいい」でした。うーん、やはり新しいことに挑戦するには、失敗することにかけるお金と労力が必要ですね。この挑戦はまだまだ続きます。
最後に、引用元の宇宙兄弟という漫画の主人公の台詞全文を紹介します。
モノ作りには、失敗することにかける金と労力が必要なんだよ。
宇宙兄弟 / 南波六太
良い素材を使ってるモノが良いモノとは限らねえんだ。
だけど失敗を知って乗り越えたモノなら、それは良いモノだ。